DESIGNWORKS Vol.10
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un-wrapped city寺田巧・米津孝祐・鈴木淳一・松原祐美子・高志学・橋爪満雄・池座幸治・米山明日香・檜垣歩・上村昌之・茂木剛・石川敦雄・後藤良太・川島哲文(東京本店)サランラップにくるまれた野菜のように、人々は自然との間に壁を増やし続けてきた。郊外で生産された農作物が、都市で消費され廃棄されていく流れがある中で、「植物工場」では、多くの人工的エネルギーを投入する農業という、新たな一方通行が生まれている。un-wrapped cityは、植物工場と人間の生活の場を結びつけ、エネルギー・資源を補完し合うことで、自然の力を最大限活用する本来の循環を生み出す提案である。佳作西岡浩是・大木克清・福島直行・鳥居充Chat Rojarayanont, Noppol Chaichofha, Prasitchai Promliphonkul, Pitiya Ampaipipatkul, Ratchadaporn Mancheepsuk, Rattanapon Pansoong, Sakpetch Angkanapiwat, Satja Uasamanjit, Worakit Samon Tayakornkul(タイ竹中)AQUA DOMINOES-南国タイの無空調リゾート・オフィス強い日差し、豊かな水、深い緑、運河を行き交う船、慢性的な交通渋滞、これらはバンコクの日常の風景である。本計画は渋滞緩和の秘策として古い運河ネットワークを再生し、そのほとりに佇む緑に囲まれた未来の高床式建築を創造して、「南国タイでの無空調リゾート・オフィス」を提案するものである。佳作大日方淳夫・大野友則・大石卓人・宮下昭広・井上冨太・奥田正直・住吉力・郡谷知宏・山仲秀利・宮田弘樹(東京本店)BIOMIMETIC FACTORY -Standard Factory of Takenaka 2050-植物の持つ機能・形態に着目し、その生態からヒントを得た技術を建築空間・機能に採用するものである。これにより、石化エネルギーを極力使用せずに、パッシブなエネルギーを効率よく利用して、工場内の環境を維持し、CO2排出量を削減する計画としている。更に、「炭酸同化(光合成)システム」を採用する事で、周辺環境の余分なCO2を吸収し、その過程で発生したエネルギーを建物内で再利用する。[BIOMIMETIC FACTORY]は、「CO2排出量を減らしながら、CO2を吸収する」工場の提案である。佳作09Special Issue

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