DESIGNWORKS Vol.22
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本作品では、「環境に良い」「美しい都市の景観」「流通・経済」に着目し、間伐材を利用した工事仮設物を提案する。施工中に間伐材は足場や仮囲い、またはテンポラリーパークとなり建設現場の内外で活動の場や安らぎを与える。竣工後には木質の舗装やアーケードとして都市に一部定着させる。足場はテラスや外壁のデザインとなり、仮囲いはエントランスやショーウィンドーなど、建築物によって様々な用途に変化する。災害時には仮設用途などに利用することで建設現場の存在が都市防災の役目も担うこととなる。平手千裕・梅田善愛・河合哲夫・榎本弘美・甲斐淳一・日野宏二・松浦真樹・植田道則・池田聡・日下哲・飯野夏樹・山本俊司・待永崇宏・土井公人・石田篤芳・有尾清二郎・三島勇輝(大阪本店)プレゼンテーション作品プレゼンテーション作品プレゼンテーション作品プレゼンテーション作品Temporary forest東京の中で地産地消できる生産・流通・文化の発信地の提案である。「木の都市、東京」としてこれからの木造・木質建築が普及していくことを支える、地産地消の「木材文化中心地」を東京湾臨海地域である「中央防波堤」「新木場」「国際展示場」の3つの地域に展開する。木を育てるところ、木をつくるところ、木を見せる・買うところを創出し、既存の施設・交通網を利用しながら、繋げていくことで、「木材文化中心地」は東京中の木造・木質建築がつくられる場所になっていく。成山由典・松原祐美子・矢野慶一・梁田真史(東京本店)東京湾木材文化中心今回提案する構法は、「組木細工」という江戸時代からの伝統工芸の技術を建築スケールに置換することで、強度を持った構造物であるだけではなく、「分解・組換え」を可能とし、増減築・改修・移築にも対応できる木造建築である。都市部では、旧耐震基準である築40~50年の中小規模RC、S造は耐震改修か建替の岐路に立っている。中・低層RC・S造に変わる建築システムとして、持続可能な循環型都市を構築し、地域、都市レベルで環境を保全し、風合いある景観を生み出す。廣島卓郎・尾崎直哉(東京本店)「クム・ツナグ・ヒロガル」~木組みで結ぶ循環型都市~建設業界の枠組みを超えて、他産業とコラボレーションすることやビジョンを共有することによる木造の可能性について提案する。次世代自動車を用いたエコでクリーンな未来は、すでに自動車業界によって具体的な未来像が描かれつつある。そこには国の次世代自動車に対する戦略指針の後押しのもと、未来の社会に対する明確なビジョンが示されており、今までとは全く違う暮らしがはじまる予感をさせてくれる。自動車産業をはじめとした、他産業との共通の未来のビジョンを描くことが求められている。佃良夫・江原勇介(広島支店)自動車産業の動向を見据えた木造提案07Special Issue
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