活動情報詳細
道産木材の積極的な活用
北海道支店では、「道産木のある未来を見たいから」を合言葉に、木造木質化建築の推進を通じた道産木材の利用の活性化を目指しています。
2019年に、北海道水産林務部とタイアップ事業連携協定を結び、「植えて育てて、伐って使って、また植える」道が目指す森林資源の循環利用や、当社の「森林グランドサイクル」の実現に向けて、官民連携による、道産木材の利用促進や森林の大切さに関する普及啓発に取り組んでいます。
2016年以降、マザーズ+を始め、多くの木造木質化建築プロジェクトを実現してきましたが、一方で、木をめぐるネットワークの広がりを目指した活動として、慶応大学の小林教授や首都大学の大橋教授、評論家の稲葉なおと氏を招いたワークショップや講演会も主催しています。
また、2020年秋に開催された竹中大工道具館札幌展に合わせ、竹中工務店や当支店における木造木質建築への取り組みを紹介しました。札幌の学校林を利用した北海道の椅子展や北海道大学農学部シルバ亭の施工支援、市立札幌開成高校(SSH指定校)の生徒に対する指導、札幌工業高校の学生との簡易建築組立てなど、地域への教育活動も積極的に行っています。
2021年からは、当社の新配属者に建築で活用する森や木をさらに身近に感じてもらうため、北海道の若い樵集団の案内による札幌近郊の森の林道探索、薪割、焚火などの森研修も始めました。
同年4月には、「森林グランドサイクル」を具現化する、汎用性の高い住宅用の小径流通材を、非住宅の建築に活用を可能とする新木架構システム「ダブルティンバー」を採用した北海道地区FMセンターが着工しました。羊蹄山周辺の森林から伐採したカラマツを道南森町のプレカット工場で小径流通木材として加工、トドマツは道東オホーツクのCLT工場で加工するなど、伐採から加工まで道内完結型のものづくりに挑戦しています。
建て方が完了した8月4日には、行政関係者や大学教育関係者、伝統構法の大工職人など北海道の木材利用にかかわる有識者約40人を招き見学会を開催しました。また、道内で数多くの木造建築を手掛ける著名な構造設計者をゲストに迎え、「北海道における木構造と木材利用」をテーマに、当社設計部社員とのトークセッションも行ないました。
これからも、地域と連携して道産木材活用の活性化に向け取り組んでまいります。