建築作品
横浜赤レンガ倉庫1号館・2号館
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2002 神奈川 |
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横浜の近代化と発展のシンボル
横浜の歴史的建造物である「横浜赤レンガ倉庫」は横浜の近代化と発展のシンボルとして明治44年(1911年)から大正2年(1913年)にかけて建設された。1994年から建物の保存・活用工事がスタート。関東大震災、第二次世界大戦、戦後の米軍接収・返還等横浜の発展を見守り続けたその勇姿が8年の歳月を経て蘇った。現在、1号館は多目的スペースやホールとして、2号館は31店舗がテナントとして入居する商業施設として賑わいをみせている。建物を保存することのみならず活用することを目的とし、施工にあたっては保存工事と活用工事が段階的に実施された。保存工事では文化財保存の立場から、できるだけ既存のものを活用するとともに、耐震補強工事並びに外壁や屋根の修復工事には高度な建築技術を駆使した。また、活用工事では、歴史的建造物としての雰囲気を活かしながら、現行法に適合した機能的な空間を確保するために様々な工夫をこらした。美を提供しながら建物としての用も満たすことで、歴史的建造物に新しい息吹を吹き込んだ今回の試みは、近代建築を保存し活用した先駆的なケースの1つといえる。
(原設計:妻木頼黄)
- <保存工事>
- (1号館・2号館)
- 設計
- 建築研究協会、国設計
- 施工
- 竹中工務店
- <活用工事>
- (1号館)
- 設計
- 新居千秋都市建築設計
- 施工
- 竹中工務店JV
- 延床面積
- 5,479 ㎡
- 構造/規模
- 組積造、鉄骨造/地上3階
- (2号館)
- 設計
- 新居千秋都市建築設計
- 施工
- 竹中工務店
- 延床面積
- 10,755 ㎡
- 構造/規模
- 組積造、鉄骨造/地上3階
- 受賞
- 第45回BCS賞