楞厳寺(りょうごんじ)

  • 設計施工
2002 愛知

凛とした緊張感を感じる「七堂伽藍」

刈谷城主水野家の菩提寺。曹洞宗の古刹で、家康の母「於大の方」ゆかりの禅寺です。大樹に囲まれた境内の建物は老朽化が著しく、檀信徒から修復・再建が望まれていました。禅宗伽藍様式の基本である「七堂伽藍」の考え方を基本とした配置計画により、山門と仏殿(本堂)は伽藍の中心軸として残し、共に修復する事としました。本堂本体は屋根の葺替えに伴い各部構造の強化を施すと共に、昭和初期に消失した向拝は、方形屋根に合う銅板葺きの唐破風で再建しました。更に、西に僧堂(座禅堂)・東に庫院(檀信徒会館)を配し、山門の西にある稲荷堂(既設)に修復を加えて東司(便所)を新設、庫院の東には書院と客殿を設けて「七堂伽藍」を完成させました。

設計施工
竹中工務店
延床面積
1,931㎡
構造/規模
木造/地上1階
受賞
第35回中部建築賞(特別賞)