「富岳」産業試行課題に数値風洞「Kazamidori®」が採択

2021年04月16日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)と筑波大学(学長:永田恭介)は、RIST(高度情報科学技術研究機構)で実施されていた令和2年度「富岳」試行的利用課題(利用準備課題)の公募に続き、令和3年度に公募を開始した「富岳」産業試行課題において「将来の気候変動下における建築物の耐風設計および屋外快適性評価に向けた大規模数値流体シミュレーション」の研究課題名で応募し、採択されました。
本研究課題の利用プログラムである数値風洞「Kazamidori®」は、風の強さや流れをデジタル空間上で予測、可視化して建物が風から受ける力や風速を評価するために当社で開発したツールです。この数値風洞「Kazamidori」は気象モデルと連携させることで、将来の気候変動下で増加が懸念されているスーパー台風を想定した強風被害のリスク評価や屋外空間の適風評価が可能であるため、気候変動下においてもその影響を加味しての強風に対する防災や屋外快適空間の拡大に寄与できます。
本研究課題では、将来の気候変動下における建築物の強風被害の増加や屋外環境の悪化に対応していくため、「富岳」利用時の数値風洞「Kazamidori」の性能を最大限に高めていきます。今後は、当社で保有しているスーパーコンピュータと「富岳」を併用し、当社プロジェクトでの活用をさらに推進していきます。

実施体制
株式会社竹中工務店:田中英之・畔上泰彦
筑波大学 計算科学研究センター:日下博幸 教授
  • スーパー台風:米国の合同台風警報センターが1分平均の最大地上風速で階級分けしている最大強度階級super-typhoon(130kts(≒66.9m/s)以上)の日本語訳