2014年入社
学生時代の専門分野:知能システム科学
大学時代は建築の専攻ではなく、知能システム科学を専攻していた相澤。 学んでいたのは、統計・数理科学の応用。統計的手法やシミュレーションモデルを用いながら、人がどう集まるかを予測する研究をしていた。
現在は、統計・数理モデルの応用研究として、社内の業務プロセスやお客様の意思決定に役立てるために予測モデルを開発している。
さらにデジタル室も兼務しDX推進のための課題対応を通して幅広い人脈の中で研究開発を進めている。
統計・数理モデルと建築。その狭間で相澤は、どのように研究開発に取り組んでいるのだろうか。
「いろいろな職種の方と一緒に仕事をして、実際にこういうことがやりたいといった話を聞く機会が増えたのも良かったです。話を聞きながらこういう予測をするモデルを作ってみたらどうかとか、また、最終的に目指すシステムについて会話をしながら研究、開発ができるのは、民間企業ならではかな、と思います。研究の視野が広がりますね。」
最終的にシステムを使う人が身近にいることが今のモチベーションになっていると相澤は語る。「業務システムの中で予測モデルを機械的に使えるようにしたことで業務効率化・付加価値創出につながりました。そのシステムはいまでも使い続けられています。 ただ作って終わりではなく、作ったものを定着させることが大事なので、業務に落とし込むこと。そこが一つのゴールになっています」
ひたむきに社内のニーズに応える相澤だが、思いついたことは詳しそうな周囲の人に聞くようにしているという。
「自分は建築や業務の専門家ではないのでまず考え方を聞くようにしています。『これってこう考えたんだけど、あってるかな?』みたいな。スムーズにその自分のひらめきが形になりやすい時もあるし、逆に見当違いだってこともわかる。竹中工務店だからこそ、さまざまなスペシャリストに聞ける環境があると思います」
研究に没頭する相澤は、近い研究テーマで一緒に開発していける人を探している。
「私みたいに建築の専門じゃない人は入ってみないと何ができるのか実際にはわからない。ぼんやりと『自分の能力をいかしたい』とか、あるいは『事業のデジタル化にも役立てたい!』だったり。それぐらいの動機でいいと思います。思いもよらないところで、役立ったり繋がったりすることもあります」
「やりたいことには応援してくれるし、自分でやりたいと言ったことをやらせてくれる。そういう企業風土だと感じます」
相澤は、ジョブ・ローテーションで情報システム社内情報システムの開発を4年経験した。研究員としては珍しく、長期間研究から離れていたことになる。
「個人的にはそれはそれでいいかなと思っていました。
情報システムを作るために、社外のベンダーの方とのやり取りする経験をしたから、開発する時の要件定義や、社外の人への伝え方を考えられるようになりました。直接研究に役立ったかわかりませんけど、自分のものの見方には大きな変化影響があったと思います。」
自分が興味のある研究をしつつも、周囲の人や環境を常にポジティブに受け入れ活用していく懐の広さが垣間見える。今後の展望について語る場面も多くみられた。
「現在は社内で役立つ予測モデルの開発がメインなのですが、今後は社外に向けたものを作りたいですね。お客様あるいは建物のサービスとして役立てるようなものを作れるといいかなと思います」
そう語る相澤の目前には人に役立つための統計・数理モデル×建築の可能性が大きく広がっている。
2023年10月に行ったインタビューを元に執筆しています。部署名は取材当時(2023年10月)のものです。
相澤 景 あいざわ けい
建設事業で発生するさまざまなデータと業務課題をうまく接続し、課題解決につなげるための統計・数理モデルの応用研究を行っている。
専門分野 |
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