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地域や社会の課題を多目的に解決する
グリーンインフラ・生物多様性保全の研究開発フィールド

竹中工務店は、自然共生社会の実現と持続可能なまちづくりを目指して社会課題の解決に取り組んでいます。
調の森 SHI-RA-BE® では、社内外の研究者・技術者や地域の人々との協働を積極的に推進し、オープンイノベーションを誘発しながら、自然を活かした多目的で革新的なグリーンインフラ・生物多様性保全分野の研究開発を進めています。本フィールドで実証・開発された技術は、地域の生態系と調和し、人と自然との共生を目指す、さまざまな屋外空間に適用できます。

多機能な緑地が実現する
企業価値の向上

2015年の国連サミットにおいて採択された持続可能な開発目標の17のゴール(SDGs)達成に向けて、民間企業を含むあらゆるセクターの参画と協働が求められています。そして、企業の活動・投資・イノベーションは、生産性および包摂的な経済成長と雇用機会を生み出していく上での重要な鍵であり、企業は創造性とイノベーションを発揮して持続可能な開発における課題解決に取り組むよう求められています。一方で、企業側にとってもSDGsに取り組むことでビジネス機会を開拓でき、経営リスクの回避ができるといわれています。また、世界的なESG投資の潮流は、環境問題をはじめとする社会課題の解決への取り組み状況を投資先選定の指標とすることで、企業のSDGsへの取り組みを強力に後押ししています。

私たちはSDGsが求める企業の社会課題解決への取り組みに対する答えの一つが、自然の持つ多様な機能を活かした多機能な緑地の創生と活用にあると考えています。都市に創出された多機能な緑地は、偶発的な出会いを促し、新しいアイデアを生み出します。また、水害防止や暑熱環境緩和に貢献し、都市のレジリエンスを高めると同時に、地域に根差した景観を創出し、地域の生態系をより豊かにします。多機能な緑地は、美しく魅力的で、心地よく、人材を惹きつけます。そこでは誰もが維持管理に参加でき、良好なコミュニティが醸成されます。また、人々のアクティビティが誘発され、健康が増進されます。

当社では、都市の豪雨災害への強靭性を高める水害対策技術のほか、地域本来の生物多様性を回復し地域生態系に貢献する技術、緑地利用者のアクティビティを誘発し健康増進や創造性向上に寄与する屋外空間の創出技術、またそれらの成果を「見える化」する緑地認証取得のサポートなど、自然を活かした多機能な緑地を創出するソリューションを通して、お客様の企業価値向上に貢献したいと考えています。




調の森 SHI-RA-BE®紹介動画(所属・役職等は撮影当時)


フィールドマップ

フィールドマップ
樹林エリア

A樹林エリア 樹林エリア

北総地域の雑木林景観を参照し創出した樹林地です。地域の鳥類を呼ぶための樹種選定、樹冠の漏れ光を考慮した水域の日射環境最適化アルゴリズムに基づく樹木配置最適化を行いました。

水域エリア

B水域エリア 水域エリア

生態系保全への活用を目的とした水域では、かつて印旛沼に生息し、埋土種子から復活させた絶滅危惧種(水草)のガシャモクを含む15種の希少な水生植物の生息域外保全に取り組んでいます。

有機菜園・原っぱエリア

C有機菜園・
原っぱエリア
有機菜園・原っぱエリア

近隣の有機農家の方にご指導いただきながら従業員参加型の有機農業の実践を行っています。収穫された野菜は社員食堂で提供されています。

実験区エリア

D実験区エリア 実験区エリア

予備実験や短期的な実験を行うための実験区を3区画設けています。第一区画では水草のタンク栽培、第二区画ではブドウの育成を行っています。

養蜂エリア

E養蜂エリア 養蜂エリア

研究員によるセイヨウミツバチの飼育を行っています。自然共生社会の実現に貢献する展開方法を探るため、所内外に向けた活動やイベントを行っています。