新たなワークスタイル
ソトコミ®

ソトコミ®

当社は、自席・自宅以外の屋外スペースから、気分転換やコミュニケーション、仕事、飲食等に適切な場を自ら選択し活動するワーク/ライフスタイルを促進するプロセスを「ソトコミ」と呼び、ソトコミを効果的に促すための研究開発を進めています。調の森SHI-RA-BE ®では、軽作業や気分転換などに利用できる場所を設けることで、その場所の利用の活発化や利用者への効果を検証する実証試験を行っています。

技術の概要

 ソトコミに必要なものとして、目的または行動に合わせた空間(ハード)と、その空間へ移動するきっかけとなる情報(ソフト)があります。移動したら「すでに満席だった」「暑かった/寒かった」「雨だった」とならないために、屋外スペースを使う人が使い方を決めるための情報が必要です。
 例えばソトワーク指数®は、屋外の温熱快適性を表す当社独自の指数で、温湿度や日射量、風速などのデータをもとに、6段階で表示されます。

屋外スペース利用を促進するプロセス「ソトコミ🄬」

屋外スペース利用を促進するプロセス
「ソトコミ」

ソトコミ実施イメージ

ソトコミの実施例

屋外快適性を表すソトワーク指数

屋外の温熱快適性を表すソトワーク指数の表示例

ソトコミの対象を、建物だけでなく、まちのオープンスペースやグリーンインフラなどに拡大すべく、調の森SHI-RA-BEでワークプレイス提供の実証実験を進めています。併せて、まちを行き交う人々にソトワーク指数などの情報をリアルタイムに提供するため、クラウドシステムの開発も進めています。

モバイル端末への展開

モバイル端末への展開

クラウド対応のワイヤレス計測機器

クラウド対応のワイヤレス複合気象センサー

今後は、屋外の花粉飛散量や屋内外のCO2濃度なども併せて可視化することで、屋外が快適なタイミングの利用を促す仕掛けとして広く展開したいと考えています。

KEY PERSON

安藤 邦明
技術研究所 未来・先端研究部
高度空間制御グループ
【専門】都市工学
デジタル技術を活用した、まちの魅力づくりを推進するアーバンテックを立ち上げ、都市部を中心に実証実験を実施中です。
都市工学の専門性を活かして、温熱環境(定量データ)と快適さ(定性データ)から、微気象の良さを示すソトワーク指数の算出ロジックを開発したように、今後もまちの魅力を定量・定性の両面から数値化し、建築・都市デザインへのエビデンス提供やサービス化による社会実装を目指します。
安藤 邦明


佐野 祐士
技術研究所 環境・社会研究部
都市気候グループ
【専門】人間情報学
人間情報学とは、人間を情報体ととらえる新しい学術分野です。建築分野における情報技術の急速な浸透に伴い、建築物そのものが情報システムの性格を帯びてきています。建物と周辺環境、そして人を結びつける技術は、その重要性を増していると感じます。
調の森SHI-RA-BEは、真夏でも過ごしやすい空間が生まれる環境負荷の低いワークプレイスですので、今後の開発フィールドとしても楽しみです。
佐野 祐士