Interview 11
未来を見据え、
堺 由輝
2020年入社 建築学系 都市・環境学コース修了竹中工務店には
大学で建築を学ぶ中、その土地の気候風土に合わせた自然の揺らぎのある建築こそが人の快適性に必要だと感じ、意匠×環境デザインに携わりたいと考えるようになりました。就職活動当時、こうした分野に設計者が個別で取り組むプロジェクトはあれど、専門で行う部署は竹中工務店にしか存在せず、すぐに応募を決意しました。
建築主の求めるデザインと
環境設計と技術開発の2つが私の主な業務です。まず環境設計では、国内外のオフィスビルや教育施設、住宅のコンセプトおよびデザインの提案、環境シミュレーションによるエンジニアリングを行います。用途や敷地条件など、プロジェクトごとにさまざまな制約がある中、設計者と協力しながら最適解を探るのですが、建築主の求めるデザインと環境をうまく統合させる点に大きなやりがいを感じています。
また、技術開発では、ZEB(ゼブ=ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)設計のためのツール開発や講習を実施しています。環境分野は欧米が最先端なので、国内外の学会参加や協力会社とともに常に最新の情報を収集し、設計手法を検討しています。
設計者や建築主に
大阪府内の大学キャンパスで新棟の環境デザインを担当しました。要件は日射量を50%以上削減しつつも、デザイン性と光を取り込む計画で、原案では折版で覆われたファサードが計画されました。日射量を削減しつつ、教室内に光を取り込むことが課題でした。原案では教室内の明るさや眺望が不足する可能性があり、設計者と議論を重ねた結果、折版の目線の高さに穴を多く開けるデザインとしました。ファサードのコンセプトの立案から、有効折版の配置、施工性を考慮したパターン化など、設計者と協力して納得いく提案をできました。
環境設計という職能が確立されて数年なので、若いメンバーが多いです。私たちが率先してアイデアを出し、設計者や建築主に直接提案できることにやりがいを感じます。
意匠×環境デザインの
日本を代表する環境建築の設計に携わりたい、と考えています。日本政府としても、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言していますが、50年、場合によっては100年とも言われる建物のライフサイクルの中で脱炭素化を実現するには、設計から調達、施工、運用までを一気通貫で行うことが重要です。そして、建物のデザイン性と快適性の両立にあたっては、竹中工務店の設計力および技術力が欠かせません。
もともとの私のバックグラウンドである建築設計を活かしつつ、環境設計の知見をどんどん吸収しながら、意匠×環境デザインの分野のスペシャリストを目指していきます。
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私の好きな竹中作品
大阪木材仲買会館
設計者の案内で視察させてもらう機会がありました。建築主の要望や敷地条件、社会的要請を統合し、強固なコンセプトと細部までデザインが追求されている、と感じたのが第一印象です。木のぬくもりとやわらかな光を感じる空間、室内からはシンボルの桜を眺めることができ、気候風土を存分に活かした計画になっています。
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OFFの過ごし方
野球、サッカー、バスケットボール、ラグビー、陸上、水泳など、スポーツ全般が好きで、特にオリンピックやワールドカップといったビッグイベントの際は、夜通しテレビ観戦しています。また、アメリカ旅行では、メジャーリーグやNBAの試合をスタジアムで観戦しました。会場全体が盛り上りはスタジアムでしかできない経験でとても楽しかったです。