Solution
居ながらできる®
免震改修
-免震装置プレロード
        工法-
「居ながらできる®」免震改修

東日本大震災以後、建物の耐震改修が進みました。中でも建物をあとから免震構造にできる「免震改修」は大きな注目を浴びました。免震構造は単に建物の崩壊を防ぐだけでなく、室内にある什器や設備の転倒などの被害を大幅に低減することができます。「免震改修」は多くの場合、工事が免震層だけで済むので、建物を使いながら実施できるというメリットもあります。
杭や柱を切断し、免震装置を挿入するという極めて高い技術が必要とされる「免震改修」について、当社は多数の実績があります。工事範囲を最小限にする「免震装置プレロード工法」により、これまでの技術では難しかった「免震層も使いながら改修することが可能になりました。

「免震装置プレロード工法」の特長

一般的に中間階免震改修は、柱の一部を切断して積層ゴムなどの免震装置を挿入し、柱が受け持っていた荷重を免震装置に載せ替えます。この作業を一部の柱だけで行なってしまうと、免震装置の縮みによって上部の建物が部分的に沈下し、有害な変形が発生する場合があります。従来の一斉ジャッキダウン工法では荷重載せ替え作業を多数の柱で一斉に行うことによって、この不均等な変形を防止していました。その結果、免震工事階の大部分が工事エリアとなり、工事中はその範囲を使用できませんでした。
本工法では上部構造の有害な沈下を防止する「プレロード機構」を開発しました。柱ごとに免震装置の設置作業を実施できるので、工事範囲を最小化し、残りの部分を工事中に使用することができるようになります。本工法の採用により中間階免震を採用しやすくなり、耐震改修の更なる推進に貢献できると考えています。

              

本工法による施工の手順

              

プレロード機構の概要

油圧ジャッキで免震装置を強制的に縮め(プレロード)、そのまま固定することで、建物の有害な沈下・変形を防止します。鋼製支持部材により建物の荷重を安全に支えるとともに、ねじ機構により免震装置の収縮量に合わせて油圧ジャッキの高さを細かく調整することが可能です。施工後に油圧ジャッキを取り外すため、仮設材が柱の内部に残ることがなく、柱の強度が低下する恐れがありません。

  • プレロード機構(鋼製支持部材)
  • プレロード機構(油圧ジャッキを設置した状態)
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適用事例

  • 福岡県信用保証協会 本所
  • 江東区役所本庁舎
  • 東北大学医学部3号館
  • 北海道庁本庁舎

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