大梁・小梁・縦横に鉄筋が配置されたコンクリート床で構成される鉄骨造建物の床システムに適用します。
鉄骨造の耐火建築物の鉄骨部材には通常耐火被覆を必要となりますが、本技術の活用により床システムの耐火被覆の施工面積を最大で約7割まで低減することができます。
使用材料の削減や工期の短縮につながり、近年大きな社会課題となっている建築工事における環境負荷の低減および生産性向上に寄与することが期待されます。

技術の特徴

床スラブが火災時に大きくたわむことにより床荷重を支持する能力が向上する効果を用いています。この効果を実大規模の耐火実験や数値解析により検証し、設計法として確立しました。
この設計法は（一財）日本建築センターの防災評定を取得しており、耐火性能検証を適用する建物で使用可能です。

耐火性能検証

耐火性能検討とは、建物内で発生が想定される火災に対して、柱・梁・壁などの主要構造部が火災時に崩壊しないことを検証することで、部材の耐火仕様を合理化できるものです。
当社は耐火性能検証を活用して耐火仕様を合理化するための技術開発を積極的に行い、多くのプロジェクトに適用しています。

適用事例

国土交通大臣の認定取得が必要な耐火性能検証を採用した建物に適用可能です。 耐火性能検証はホテルやオフィスなどの高層ビルを中心に多くの建物で採用されています。

本技術は、日本製鉄との共同開発技術です。

関連リリース

2023.02.28 鉄骨小梁の耐火被覆を最大100％削減する床システムの耐火設計技術を確立し、プロジェクトに適用