極細柱で広々した空間
を実現
-ペンカラム®-
「ペンカラム®」を開発
ペンカラムは、一般的なコンクリートの約10倍の圧縮強度に当たる、300N/mm²の超高強度コンクリートを使った柱です。柱の断面積が約10分の1になるため、集合住宅,病院,オフィス,商業施設などで開放的な空間を創造することができます。
「ペンカラム®」の特徴
ペンカラムに使っているコンクリートは,シリカフュームなどの材料構成や養生方法など様々な検討を行い,高強度化を実現しています。またペンカラムは,地震時においても高い変形性能を有し損傷が発生しないように工夫しています。その安全性は,構造実験により確認しており,大地震時においても,損傷がほとんど発生しません。
ペンカラムは,通常の柱では径600mmになるのに対し,径200mmの小さな柱とすることができ,広く開放的な空間を実現しています。さらに意匠性や耐火性能を高めた,柱周囲に木を巻き付けた木巻ペンカラムも開発し,様々な用途の建物への適用が可能となっています。
ペンカラムを接合する超高強度グラウト材を開発
ペンカラムどうしを接合するグラウト材も300N/mm²を発現するものを開発しました。コンクリートの技術を応用し、狭い隙間へも充填できる流動性の高いものとしました。グラウト材が所定の強度を発現するには、建築現場で加温養生が必要です。部材寸法に応じた加温工法を開発し、(一財)日本建築総合試験所の建築材料技術性能証明を取得しました。
超高強度グラウト材の開発によりペンカラムどうしを接合できるようになり、建物を支える構造柱として、より開放的な眺望や大空間、実際に使える部屋面積の拡大などをこれまでよりも実現することができるようになりました。
本技術はコンクリート技術の進歩発展に顕著な貢献をしたと認められ、2024年日本コンクリート工学会賞(技術賞)を受賞しました。
適用事例
新築工事ではペンカラムを使用することで、開放的な眺望や大空間、実際に使える部屋面積の拡大などを実現しました。改修工事では、少ないスペースに新しい柱を設置することができ、駐車場などは従来通りの駐車台数を確保できるなどのメリットがあります。
集合住宅や病院の高層階の眺望確保、社員食堂など多くの方が集う場所、商業施設や文化施設に使用することで、お客様に質の高いライフスタイルを提案します。
関連リリース
2023.09.05 世界初、Fc300の超高強度グラウト材を開発・実用化、開放的な眺望などを実現-超高強度極細柱「ペンカラム®」の適用範囲を拡大-
2018.03.02 Fc300N/mm²の超高性能コンクリート(APC®)の極細柱「ペンカラム」を、「ザ・マスターズガーデン横濱上大岡」に初適用