-防虫
エンジニアリング-
COP10以降、持続的社会実現のためには、年々損なわれる傾向にある生物多様性の保全が急務であるとされています。虫の害については、薬剤による殺虫が主流ですが、自然共生の観点からみると過度な対応であると言わざるをえません。
当社では、2000年ごろに社会問題となった食品への生物異物混入を機に、“殺虫剤に頼らない防虫”を掲げ、建築における防虫技術の開発・コンサルティングに力を注いできました。
現在では、食品の製造施設にとどまらず、製造施設全般、美術館・博物館、飲食店舗などの商業施設における、害虫の防除におよんでいます。
人と自然環境を両立させる、持続可能な社会が求める環境ソリューションがここにあります。
防虫エンジニアリング
「防虫エンジニアリング」は、2007年に財団法人エンジニアリング振興協会主催の「第27回エンジニアリング功労者賞」において、「エンジニアリング功労者賞」を受賞した当社独自の活動です。活動当初は、食品・医薬品工場等における異物混入低減としての防虫対策に着手しましたが、現在では、社内専門家、防虫技術検証のための専用実験施設を擁し、建築全般における虫害問題に対応できる体制を整えています。
バグキーパー(吸引捕虫機)
紫外線に集まった虫を強力な吸引により迅速に捕獲する当社いちおしの防虫設備です。40W蛍光管タイプのバグキーパーは、一般的な捕虫器(20W蛍光管1灯粘着式)の約10倍の虫を捕獲します。誘虫光源を20W蛍光管としたバグキーパーminiは、軽量・省スペースを実現し設置場所を選びません。
バグキーパーLED(吸引捕虫機)
虫を誘引するための紫外線光源を蛍光灯からLEDに変更した吸引捕虫機「バグキーパー」の後継機です。紫外線LEDを使用することで、現行機と比べ約57%の捕虫量増加、約10%の省エネルギー化を実現しています。蛍光管に不可欠であった反射板等を省くことで奥行きがほぼ半減し、壁掛けや壁埋込等設置スタイルのバリエーションが広がりました。
バグバンパー(歩行虫進入阻止部材)
含有する昆虫忌避剤の効果とオーバーハングの形状により、歩行虫の侵入を防ぎます。
バグキーパーM(吸引捕虫機、排水系発生虫専用)
これまで捕獲の難しかった排水系発生虫(チョウバエ)に特化した捕虫機です。
バグシールド(捕虫機一体型シートシャッター)
吸気で飛来侵入虫を捕獲し、排気で歩行侵入虫の侵入を防ぐ、二刀流の防虫設備です。
バグフラッシャー(フラッシング機能付きシートシャッター)
シート表面に強風を吹きあてて、停滞している虫を吹き飛ばすことにより、建物への虫の侵入を低減させます。