Solution
建物・敷地内で生ごみから再エネを作って廃棄物搬出量を削減
-メタファーム®-
「メタファーム®」で生ごみリサイクルを実現

商業施設やホテルからは毎日多量の生ごみが発生していますが、リサイクル率は小売業51%、外食産業32%(令和元年度:農水省HPより)で、国が定めた目標達成に向けてより一層の努力が求められています。リサイクルされていない生ごみの多くが外部の処理施設で廃棄物として処分されています。当社は、生ごみを建物内でバイオガス化し、電気や熱に変換して地産地消に貢献するメタファームを開発しました。エネルギーを生む一方で、従来の生ごみ運搬・処分で発生するCO₂やコストを削減できるリサイクルシステムです。
当社は生ごみリサイクルを通じ、脱炭素、SDGsおよび循環型経済社会への取り組みを推進するお客様へのソリューションとして、 メタファームをご提案します。

「メタファーム」で取り組むSDGs

概要

従来は、生ごみ処理と厨房除害施設での排水処理が別々に行われていましたが、メタファームは、これらを一体化して処理することで、生ごみ・排水中有機物分を経済的にリサイクルするシステムです。


従来の処理フロー

メタファームの処理フロー

「メタファーム」のシステム構成

メタファームには以下の特長があります。

① 厨房排水中の固形分をメタン発酵の原料として回収することで、バイオガスを効率的に生成します。
② ①での固形分回収により、厨房除害施設への負荷や汚泥発生量を低減します。
③ ②で負荷が軽減した厨房除害施設を利用して、メタン発酵の残渣(消化液)を処理します。
④ 生ごみ・厨房排水・消化液を配管移送するので衛生面に優れ、運搬時の労力も削減します。

導入実績

あべのハルカス(大阪府大阪市;2014年稼働開始)

生ごみ日発生量:3トン 厨房排水量:700㎥ (計画時)

    メタン発酵槽(屋内設置)

セブンパーク天美(大阪府松原市;2021年稼働開始)

生ごみ日発生量:1.2トン 厨房排水量:250㎥ (計画時)

    メタン発酵槽(屋外設置)

メタファームの効果

あべのハルカス(生ごみ発生量2t/日・厨房排水量600㎥/日)での稼働状況

バイオガス発生量 約300Nm³~350Nm³/日(メタンガス濃度約70%)
創出(余剰分)エネルギー 送電端で10kW強の発電が可能(現状熱利用優先)
汚泥削減量 約170kg/日
省CO₂量 約270t-CO₂/年

発生するメタンガスから創出されるエネルギーが、メタン発酵システムの稼働に必要なエネルギー分を上回っています。

あべのハルカスにおける発生エネルギー量と自家消費量分の割合