Solution
まちづくりのコラボレーションツール
サイバー都市ビューア

まちのサイバー情報(各種シミュレーション)と実体としての都市模型を融合し、まちづくりのコラボレーションを促進するツールです。まちの行政機関、まちの開発者に加えて、そこに住む人々との間で、まちづくりのコンセプトを創り上げる過程で最低限必要となる「環境・エネルギー・防災」における現状把握と将来予測を皆さんで共有できます。
これら可視化マップは、当社の「設計GIS+」をプラットフォームとして展開されています。

気候変動予測や、生物多様性の評価を可視化し、まちの“環境づくり”に貢献します

都市の気候変動予測の可視化
「数値風洞 Kazamidori®」

コンピューター上に市街地を再現し、数値シミュレーションで建物にかかる風荷重を算出します。「時々刻々と変化する風」を再現し、風の強さや流れを可視化します。気象データと連携したことで、特定の台風を再現できるようになりました。過去の台風を再現できるだけでなく、今後増加が懸念されるスーパー台風による影響も想定でき、台風被害のリスク検証や影響予測も可能になります。

現在の気候

2018年台風21号上陸時

将来の気候

気温4℃上昇時(スーパー台風)

25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸し、近畿地方を中心に甚大な被害を出しました。

左記の台風21号が気温が4℃上昇した将来の気候の下でどような勢力になるか予測したシミュレーションです。

鳥の種類を指標としたまちの生物多様性評価
「生物多様性ポテンシャルマップ」

当社では、生物多様性の一つの指標として、鳥類の生息ポテンシャルを採用しています。重点的に緑地活用すべきエリアや緑地の生物多様性への貢献度を定量的に評価するため、独自のモデルを使い、そのエリアにどの程度の鳥の種類が生息可能かを可視化します。

現状の緑地(衛星画像から自動抽出)

将来イメージ(うめ北緑地や御堂筋追加)

現在の大阪駅周辺は、ほとんど緑地がなく、
鳥の種類も限定的です。

緑地ネットワークが形成され、鳥の種類が倍増
→エリア全体の生物多様性が大きく向上します。

地中熱活用(帯水層蓄熱)の活用の評価を可視化し、まちの“エネルギー有効活用”に貢献します

帯水層蓄熱の活用可能性評価
「地中熱活用ポテンシャルマップ」

冬の暖房の冷たい排熱を地中にため込んで、夏の冷房の熱源に使う省エネ技術(帯水層蓄熱)の導入の可否と有効な使い方を検討するために建物の面積・階数や建物用途から排熱を地中にどれくらいため込めるかを可視化します。

大阪駅周辺梅田地区の建物面積・建物用途等データ
(建物・敷地の視点)

大阪市で公開されているポテンシャルマップ
(地盤・地域の視点)

オフィスや商業施設などエリア内の建物ごとに排出される温廃熱、冷廃熱の熱エネルギーのうち、帯水層蓄熱により敷地内で季節をまたいで貯留・利用できる割合(地中熱活用ポテンシャル)を試算しています。

出典:大阪市HPより

サイバー都市ビューアで可視化されているマップ事例

  • 夏季廃熱量(温廃熱)に対する
    地下貯留可能割合(%)
  • 冬季廃熱量(冷廃熱)に対する
    地下貯留可能割合(%)
  • 年間廃熱量(温冷廃熱)に対する
    蓄熱利用可能割合(%)

浸水リスクや、環境発電による各種センサーの自立性評価を可視化し、まちの“防災対策”に貢献します

効果的な雨水対策
「都市型水害への対応」

地形の解析により、降雨が表面流出によってどのような経路をたどってゆくかがわかります。内水氾濫が生じやすいエリアはオープンデータとしても公開されており、計画初期段階においてこれらの情報や地形解析による流出経路を重ね合わせ検討することで、どのエリアで雨水対策を計画するのが効果的かを検討することに利用できます。

  • 国土地理院 地形図
  • 国土数値情報低位地帯データ
  • 水文解析による雨水流出経路

大阪駅周辺は周辺より標高が低く、浸水リスクが高いエリアとなっています。雨水流出経路を考慮しながら、“グリーンインフラ活用による雨水貯留浸透施設”の効果的な配置検討を行う必要があります。

環境発電による新たなまちの魅力・安心向上
「エナジーハーベスティングポテンシャルマップ」

まちに存在する様々な自然エネルギーを利用して、高密度なセンサーネットワークを電源無しで実現し、新たなまちの魅力・安心の向上を目指します。

当社の風況解析技術(Kazamidori®)や日射解析技術を用いて、風・太陽光による環境発電ポテンシャルを概算し、その分布を可視化しました。

サイバー都市ビューアで可視化されているマップ事例

SNS投稿とスマホ位置情報の活用により、ひとの感情を可視化し、まちの“魅力づくり”に貢献します

感情の数値化による まちの魅力分析ツール
「ソーシャルヒートマップ®」

まちについてSNSでつぶやいた人の感情や意味・嗜好などをAIが推定してタグ付けしエリアマーケティング等に活用するツールでとして当社が開発したソーシャルヒートマップ®︎とスマホの位置情報から得られる人流データを結合することで、まちの潜在的なポテンシャルをより深く分析します。その結果を可視化することで、まちの魅力の再発見や新たな魅力づくりなどの仕掛けをサポートします。