竹中工務店と創る
超スマートシティ

コンセプト編

コンセプト超地球化

植物や生物までつながるIoT。
AIやロボットの人情。
デジタルで作られた5つ目の季節。
今までになかったモノ、感情、風景が全く新しい世界を創り出す。

今のわたしたちにとっての便利や快適を超えた、
地球上のあらゆる生命に対して多様性のある、しなやかな都市。
それが、超スマートシティ。
人と人、地球と人、生きることと働くこと、都市と地方、バーチャルとリアル。
都市化によって分断されたモノやコトがテクノロジーの力でつながり、融け合う。
都市化から地球化、そして超地球化へ。

人を超えて。
建物を超えて。
想像を超えて。
新しい地球を創造する。

メッセージ新しい自然を建てる。

テクノロジーや経済が発達して、世の中は便利になりました。
交通が発達し、遠くの人と会えるようになり
やがて、通信が発達し、人に会わなくても済むようになった。
これから訪れるデジタルツインが実装されたSociety5.0では
人はいつでも、どこにいても
好きなモノや情報を手に入れることができる。

地球上のあらゆる情報が手に入るいま、地球と人の関係を強く感じながら
都市を暮らしやすくしていきたい。
一期一会の出会いがあり、コミュニティが生まれ、物語が紡がれる。
そんな都市をいつまでも繋いでいきたい。

私たち竹中工務店は、人だけでなく動物や植物も含めたあらゆる生命を中心とした
運命共同体としての超スマートシティを目指しています。
AI、IoT、XRといったテクノロジーを活用して水、空気、動植物などの
いわゆる生態系だけでなく、季節、人情、優しさ、
データやエネルギーまで含めた
人が人間らしく生きるための、新しい自然環境を創造していきます。

アクティビティイメージ

超スマートな多様性01 一人ひとりのわがままが創る超スマートシティ

私たちが目指す超スマートシティは
誰一人取り残さない、多様な自己実現を可能にするまちです。
人が都市のインターフェイスによって縛られず、思い思いの暮らしを実現できる。
「こんな暮らしをしてみたい。」「こんな働き方できたらいいな。」
そんな誰かのわがままが、テクノロジーで実現され、
そこからまた新しい物語が生まれる。
便利で機能的なまちに用意されたストーリーを生きるのではなく
一人ひとりが語ることで、まちが創られていきます。

超スマートな多様性02 暮らしの余白をデザインする超スマートシティ

私たちが目指す超スマートシティは
1日が27時間にもなるような、余白のあるまちです。
仕事や趣味のためにどこかへ移動する必要はなくなり、人々が得る自由な時間。
人生の意味を考えたり、ただダラダラと過ごしたって良いこの余白が
きっと本当の豊かな暮らしを実現します。
人間が生み出した「時間」という概念に、いつの間にか管理されていた私たちの暮らし。
時間を超えて誰かと繋がったり、別の季節を楽しむことも可能な
超スマートシティが、豊かな時間を再び人の手に取り戻します。

超スマートな多様性03 「場所」や「距離」から解放される超スマートシティ

私たちが目指す超スマートシティは
都会でもあり、田舎でもあるまちです。
都市なのに海や山が身近にあり、キャンプをしながら働くこともできます。
住宅やオフィスは不動産から可動産となり
遊牧民族のように移動しながら暮らすことだって可能です。
医療やエンターテインメントも距離や空間を超え
「場所」に縛られない暮らしが、様々な働き方や家族のあり方、生き方を可能にします。

超スマートな多様性04 機能的であり、偶発性をも持った超スマートシティ

私たちが目指す超スマートシティは
データやAIの技術で最適な情報を最適なタイミングでレコメンドしてくれます。
渋滞や混雑もなく、あらゆるものが自動化され、テクノロジーによって
災害や犯罪からも守られている便利で安全なまちです。
データが風景や自然のように存在し、誰がどこで何に困っていて、
自分がどんな貢献ができるかがわかる。
それは、家族や血縁を超えた優しさや、新しいコミュニティを生み
その一期一会の出会いや、人や新しい自然が生み出す物語が
便利だけどそこにしかないまちを創ります。

共創 様々なテクノロジーが越境しあう
まちづくり

リモート会議が増えて、部屋は人に会う時の服のような意味を持ちました。
相手に合わせて場所を変えたり、服を着替えるように背景を変えたり。
自動運転が実装されれば、車は空間としての意味を持ちます。
移動の時間に仕事をしたい人にとってはオフィスに、
熟睡して過ごしたい人にとっては寝室に。
人にとっての価値や意味が、これまでと大きく変わるSociety5.0。
医療や教育、流通やモビリティー、ゲームやエンターテインメント。
様々な役割や技術が越境しあって、超スマートシティは共創されていきます。
私たちは様々なサービサー、デベロッパー、メーカの皆様と、
そのまちに暮らす人たちと共にまちづくりを推進していきます。

解説編

※図中文章は一部 ‘Stockholm Resilience Centre’ 及び ‘International Institute for Applied Systems Analysis‘ 資料より引用

「Virtual Earth」
がつくる
「超地球化」

「Virtual Earth」上に地球環境/人間社会のビッグデータを統合し、人間社会が地球環境に及ぼすあらゆる影響を可視化し、リアルアイムに明示します。
人が常に地球環境を身近に感じ、世界と環境意識を共有し、共通の環境管理規則に従って行動することで、地球規模でカーボンニュートラルが実現きると考えます。
最終的に人々の行動変容が促され、循環型社会へ向けたシステム転換が実現し、プラネタリーバウンダリーが永続的に維持されることを期待します。

また「Virtual Earth」上のビッグデータは地球上のあらゆる場所からアクセス可能なボーダーレスなデータプラットフォーム=デジタル・グローバルコモンズとなり、地球と人、人と人、生きることと働くこと、都市と地方、人工と自然、バーチャルとリアルを高次に融合し、時間や距離、空間、国境などに縛られない、包摂的で多様な社会環境を生み出します。

この状態を私たちは「超地球化」と呼びます。そして「超地球化」が生み出す社会環境のベースとなる空間・環境を「新しい自然」と名付けました。

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「超地球化」を支える
デジタルツインが実現する
超スマートシティ

「Virtual Earth」そして「超地球化」を目指すためには、地球上の都市あるいは地域の一部エリアにおいて、そこで起きるあらゆる自然活動及び人間社会の活動を極力完全な状態でデジタル記述することから始める必要があります。

人や動物、ロボットやモビリティが都市空間や自然空間を行き交う複雑な物理世界を正確にデジタル記述するためにはプラットフォームの役割が重要です。
私たちはCity GML、BIMなどの空間データ、コモングラウンドなど空間を動的に扱えるデータ、さらに人流データやIoTデータなど、多様なデータを相互かつリアルタイムに可視化/可読化するプラットフォームづくりを目指しています。
このプラットフォームの解像度が上がっていけば、これまでにない新しいサービスが生まれると同時に一つひとつのサービスの質が劇的に向上するものと考えています。

地球環境との共生を前提に、デジタルが拡張する「新しい自然」によって、人はこれまでになく自由に空間や時間を行き来して、誰もが分け隔てなくコミュニケーションし、自身の能力を大きく拡張して社会に貢献できる、そういうまちが実現します。私たちはそれを「超スマートシティ」と呼びます。

※‘Common Ground’ は福知山公立大学西田豊明教授が述べたコミュニケーションの成立基盤を示す概念で、noiz architects豊田啓介氏が「モノと情報が重なる“共有基盤”」と再定義した。次世代の空間情報プラットフォーム。

超スマートシティの
サービスメニュー

「超スマートシティ」においては、人やロボットの動き、交通環境やエネルギー、天候や気象、室内環境など、様々なデータが相互参照され、エリア内で全体最適化されたサービスが提供されます。

人にとっては、空間や時間の使い方、コミュニケーションのあり方が飛躍的に拡張され、ロボットとの共生が日常化することで、これまでにない創造的な社会活動が可能になります。同時にエネルギーや交通流の制御、安全安心の確保など、都市あるいは地域マネジメントの最適化が図られ、地球環境への配慮が徹底します。
そこで展開されるサービスは人と地球、双方にとって最適なソリューションとなるはずです。

私たちが目指す超スマートシティが世界中に広がり、相互に繋がることで、我々が「超地球化」という言葉に込めた世界観が実現できると考えています。

さいごに

竹中工務店では、1971年に掲げた「設計に緑を」という言葉を大切にしてきました。
この緑は単に樹木や草花を意味するにとどまらず、自然・故郷・季節・人情などの
言葉のもつメンタルな領域を含めて、豊かな環境の創造を意味しています。
また、2010年には「人と自然をつなぐ」という環境メッセージ・コンセプトを制定し
ネット・ゼロエネルギービルの実施など、2050年に向けた具体的な長期目標を定めました。

人と人、地球と人、生きることと働くこと、都市と地方。
都市化によって分断されたモノが再びつながり、さらにリアルとバーチャルが融け合う未来。
竹中工務店は都市化から地球化、そしてテクノロジーの力を使った「超地球化」をコンセプトに
あらゆる生命を中心とした運命共同体としての超スマートシティを目指しています。
AI、IoT、XRといった技術を活用して、今のわたしたちにとっての便利や快適を超えた
人、自然、データ、エネルギーまで含めた新しい自然環境を実現していきます。