名古屋市の小学校跡地の事業公募で当社が企画をサポートし、設計・施工を行いました。
街に開かれたパサージュを中心に、地域の核となる施設を目指しています。
事業の概要
平成14年に閉校となった小学校の体育館敷地と、隣接するコミュニティセンター敷地を合わせた市有地の、民間活力による事業提案です。
地域コミュニティ機能や防災機能を安定的に確保し、駅周辺の生活利便性を高めまちづくりに貢献する提案が求められました。
事業主の提案を当社が企画・設計で支援、最優秀提案者に選定され、2020年10月オープンしました。
事業のコンセプト
パサージュを中心に、にぎわいや健康で安心な生活をつくる
周辺のまちづくりに貢献する事業という要求に対して今回の事業のコンセプトを、「地域交流」「住まい」「介護」の3つの機能で、多世代のくらしをつなぎ、支えあう場の創出としました。
そのための中心的な仕掛けとして、「パサージュ」と名付けた「敷地を貫き.まちに開かれた空間」を計画し、この「パサージュ」を中心に、地域/居住者/事業者が協力して、にぎわいや健康で安心・安全な暮らしをつくりだすことを目指しています。
建物配置
敷地内の建物は3つの棟に分かれています。北側の「コミュニティ棟」は、既存のコミュニティ施設と体育館を再編し地域交流を担う建物です。地域の住民が利用する「コミュニティ施設」と、「軽運動室」があり、「避難所」も兼ねています。南側に配置された「レジデンス棟」は、サ高宅、グループホーム、デイサービスなど、「住まい」と「介護」の機能をもち、みなと医療生協様が運営します。そして西側道路に面した敷地の玄関として、「街のリビング」があります「地域交流」の顔として生協様が運営する建物ですそしてこれらをつなぎ、まちにひらかれた空間が「パサージュ」です。
交流の仕掛け
パサージュを中心にまちに開きます
まちのリビングとレジデンス棟の間を公園まで続くパサージュが貫いています。
パサージュは、まちに開いた外部空間として、にぎわいを生む「アクティビティ」を行う場所です。例えば「朝市」や「コンサート」などのイベントを定期的に開催し、まちの賑わいを演出する場所になります。
また「パサージュ」に面したレジデンス棟の「カフェ」も、まちに開いた「パブリック」な空間として機能します。パサージュを介して奥に隣接するふれあい公園が抜けて見え、分離しながらも視線がつながり、まちのにぎわいを感じ空間になっています。ここは「サロン活動」や図書コーナーなどの、多目的な活動が行われるスペースをイメージしています。
また、街のリビングにある「キッチン」を利用して「料理教室」を行ったり、パサージュを中心とした空間が様々なアクティビティが展開される場として、地域交流の中心となることを目指しています。
建築地 | 愛知県名古屋市 |
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建築主 | みなと医療生活協同組合 |
用途 | 高齢者福祉施設(サ高住、GH、デイサービス等、総室数112室)、コミュニティセンター |
構造 | 鉄骨造、木造 |
階数 | 地上7階 |
延床面積 | 5,886.92㎡ |
工期 | 2019年3月~2020年9月 |
設計施工 | 竹中工務店 |