健築®

健築のコンセプト

当社は暮らしているだけで健康になってしまうような建物を「健築」と名付け、千葉大学予防医学センターとともに、これを実現するための取り組みを行っています。誰もが健やかで心豊かに生きていくことのできる建物、そしてまちづくりを目指し、様々な技術の開発やプロジェクトに取り組んでいます。高齢者住宅や福祉施設でもこのコンセプトを展開していきます。

生きる場所をつくる 健築®

健築のための空間特性

健築とはどのような空間であるべきでしょうか。人々の「交流」を高め、社会参加を促す空間、自然と、意識することなく効果的な「身体活動」を促す空間、五感に働きかけ、心地よく、「感性」への刺激をもたらす空間、竹中はこのような3つの空間特性が必要だと考えています。

「交流」「身体活動」「感性」

健築の3つのアクション

そして、『健築』を実現するためには、3つのアクションが必要だと私たちは考えています。我々はこれまで空間デザインを中心として行ってきましたが、これからは、それに加え、そこにいる人々の行動を促進し、感性を刺激する「プログラム」を提供し、空間デザインとプログラムがもたらす効果を「分析・評価」することで得られたエビデンスにもとづき「空間デザイン」や「プログラム」にフィードバックしていく、このような循環が必要です。
この3つのアクションによって、「健築」を実現していきたいと考えています。

健築の3つのアクション

五感レスポンス・ウェルネス・システム

このシステムは動きセンサーで人の動きを捉え、建物の壁に自分の動きに反応した影や映像を投影します。
さらに「スピーカー」や、「匂いプロジェクター」、「ファン」を使って、音や香り 風など、「五感に訴える刺激」を与えるしくみです思わず体が動き、笑顔が生まれる楽しく健康になる空間づくりの仕掛けです。

五感レスポンス・ウェルネス・システム

高齢者を対象とした効果検証

実際に、高齢者がこのシステムを利用することによってどのように気分が変化するのか、デイケアの利用者約30名を対象に、本システムの体験前後で気分がどう変化するかの効果検証を行いました。

気分の評価には、「一般感情尺度」の簡易版を利用しました。これは、「ポジティブ感情」「ネガティブ感情」「安静状態」の3つの項目に対しその時の気分を4段階で回答してもらう評価法です。
その中でも「ポジティブ感情」に関する評価が、五感レスポンスの体験前後で「0.6ポイント上昇」し、統計的にも有意な水準であることがわかりました。
このように、本システムを経験することで高齢者のポジティブな感情が増加するエビデンスを確認できました。

高齢者を対象とした効果検証
一般感情尺度(簡易版)

燃エンウッドによる高齢者住宅

人は本物の木に囲まれた空間に入ると癒しと安らぎを感じます。
木が持つ柔らかな見た目や手触り、さわやかな香り、環境を調整する機能は、人工的な素材にはない木の良さであり、
癒しと安らぎを与える効果がこれまでも研究されています。
高齢者住宅ではこのような木の空間の持つ特徴が居住者の心や体の健康に役立つのではと考えています。

燃エンウッドによる高齢者住宅

燃エンウッドとは

燃エンウッドはこのような構造になっています。
モルタルによる燃え止まり層をもうけることで表面が焼けても内部に熱が進入しないため、1時間の火災に遭っても壊れない構造になっています。

高齢者を対象とした効果検証

プロトタイプ

高齢者の生活の場である高齢者住宅・施設では、木の空間がもつ癒しや安らぎが大きなメリットとなります。木に支えられた力強い空間は活力や懐かしさを与え、高齢者にとって居心地のよい居住環境を提供します。調査では、6割を超える人が木造の高齢者住宅や施設を利用してみたいと答えています※。超高齢社会を迎える我が国において、癒しと安らぎをもたらす木造の高齢者住宅や施設はますます求められていきます。

  • サウスウッド来館者調査(2014年当社調べ)
外観イメージ
外観イメージ
  • エントランスイメージ
    エントランスイメージ
  • 居室イメージ
    居室イメージ

モデル建築概要
居室数54戸、延床面積4,500㎡、燃エンウッド® 採用範囲:エントランスホール、デイケア、クリニック、デイルーム、居室