医療施設

デイケアセンターを併設し地域密着型の高齢者医療を担う療養型病院です。患者さんや利用者、御家族が快適に利用できるように外来待合では自然光をふんだんにとり入れ、またデイケアセンターやリハビリ室は一体利用できる屋外の庭を設け建物全体を明るく開放感ある設えとしました。また病棟は中庭を介して患者さん見守りの容易な平面計画とし、病室に脱臭機構を装備するなどスタッフの働きやすい施設としました。

糖尿病専門の診療所です。診察のフローに沿って、待合と運動・食事療法を行うスタジオをひとつながりの空間とし、庭を囲むように配置することで、待合空間を屋内外に広げる計画としました。屋根架構にはカラマツのLVL（単板積層材）の登り梁を使用し、軒先からつなげて、庭と室内の連続性を高めています。時間とともに変化する自然の移ろいを五感で感じ、心身ともに健康になる木質の温かみのあるクリニックを実現しました。

都心大学病院の再整備建替計画です。複数の鉄道沿線からアクセスでき、オフィスや飲食店に囲まれた都心の立地を活かし、病院全体を都市空間ととらえた新しい外来棟を実現しています。ICTの活用により、多様な居場所でストレスなく待合時間を過ごすことができる空間をつくり込み、周囲の街路が立体的に内部に繋がる姿を外観にも表出させ、「まちと呼び合う」関係を持った「都心型の大学病院外来棟」です。

日本有数の高度医療を行う大学病院の機能を維持しながら建替える計画です。2022年にプロジェクトが完了します。基礎臨床一体型医学実現のため、敷地内の病院ゾーンと医学部ゾーンをメディカルストリートでつなぎ、患者主導線のホスピタルモールと部門を横断するスタッフモールを直交して配置しています。各所に設けられたスタッフコアは、世界水準の基礎研究を臨床へ橋渡しするとともに、スタッフの活動を促進する場となります。

「循環器疾患の究明と制圧」を目的としたナショナルセンターの移転計画です。病院、研究所、オープンイノベーションセンターの3つの組織の連携により最先端医療・医療機器の開発で世界をリードする施設を目指しています。共同研究を行なう企業・大学が入居するラボ、交流を図れるサイエンスカフェを設置、インタラクティブな交流空間を生み出しました。自然光を取り込み室内環境を向上させながら巨大な建築を分節し、地域景観に調和する計画としています。

法人名の「ロコメディカル」はハワイ語で「土着の」を意味する「ロコ」に由来しています。
庇を設けた横連窓による伸びやかな外観に、2・3階の病棟のテラスを段々に配置することで、この地域の原風景の一つである棚田をイメージした形態としました。
内部は土や稲穂から抽出した色でまとめるとともに、光を導く吹抜けや田園を望む廊下の大開口等、健やかな療養環境として外部とのつながりを感じられる空間を作りました。

既存病院の病棟群に隣接した健診センターの計画です。下階7層に自走式駐車場を持った複合施設にしています。用途構成を素直に表した外観と、長年親しまれてきた外壁タイルの継承や、緑の連続により、既存建物と調和した存在感のある新しい風景の創出を試みました。インテリアは、瀬戸内の風景から着想したアートを配置し、9階ロビーからの眺望と相まって、心和らぐ空間を目指しました。