お客様と敷地にかたちで応える建築を設計したい
三田村聡|建築設計(環境学研究科都市環境学修了)
2011
入社
大阪本店
設計部配属
2016 - 2017
ネッツトヨタ高槻
ネッツトヨタ高槻は、はじめて一人で設計を担当し、構造や設備、作業所との連携で建築ができる過程を体験しました。
- ・はじめて、自分が主体となって任されたプロジェクトでは、悩みながらはじめて設計開始から竣工までのスケジュールを作成したことを今でも覚えています。
- ・建築はL字の庇が4つ重なる約600㎡の車のショールームです。お客様の要望は、「国道沿いのショールームを一新し、若者が集まってくる開放的な店舗とすることで、新規顧客の集客力向上を図りたい」というものでした。
- ・模型を30個以上つくり、庇の重なりやプランに悩み、先輩や同僚に相談しながら設計を進めていきました。
- ・最終案として住宅地を構成する南北のグリッドに対して斜めに国道が走る都市構造を建築内に取り込み、視認性・解放性の高いL字の庇でできた展示空間と、箱状の機能的な事務所エリアとする案に至りました。
- ・「車を展示する」という機能に対し、構造設計と協業し、国道沿いに16mの片持ち庇を実現しました。お客様の求めるショールームを実際に柱のない圧倒的な解放感で応え、この空間ができたときの感動と達成感は、今でも忘れられない思い出です。
2016 - 2018
トヨタカローラ名神茨木
屋根の上に車を展示するショールームでは、より複雑なかたちにチャレンジしました。
- ・次に担当したプロジェクトでは、「今まで見たこともないようなショールームを」というお客様の要望に対し、建物の屋根を地面がめくれ上がったようなのかたちとする展示場を提案しました。その下に商談スペース・ラウンジといった内部空間を包み込む空間構成です。
- ・車の動きやスケールをパラメータとして取り入れてより複雑なかたちを実現するために、コンピューテーショナルデザインをゼロから学びました。模型やCGを駆使して3次元曲面のかたちを検討しながら、人と車の新しい関係を取り入れた建築を目指しました。
- ・3次元曲面の壁や屋根をどのようにつくるのか、まったく解決策の見当もつかない山積した課題をひとつひとつ専門家やメーカー、協力会社にヒアリングを行い解決を図りました。作業所では実際にどのようにつくるのかを工事担当や職人とひとつひとつ確認しながら進めていきました。
- ・お客様の想いを「屋根の上まで道路が連続したショールームにする」というかたちで応えましたが、自身も見たことのない建築のため、これまでにない不安と緊張感の中取り組みました。竣工式の際にはお客様からたくさんの感謝の言葉を頂き、この上ない喜びとやりがいを感じたことを覚えています。
2019 - 2020
Innovation Garden OSAKA Center
緑が豊かな敷地に、人・自然・情報が交流するワークプレイスを設計しました。
- ・このプロジェクトでは、今までよりもさらに大きな規模を短期間で設計するというものでした。
- ・JR沿いにある、12,000㎡規模のコニカミノルタの研究・開発拠点です。電車に対する強力なCI(Corporate Identity)の発信と、豊かな自然に囲まれた計画地におけるパートナー企業とのオープンイノベーションの推進を目的としたクリエイティブな環境が求められました。
- ・目指したのは自然豊かな敷地で、内/外、明/暗、コミュニケーションの濃/淡、といった非均質な環境をつくり出し、ひとりひとりが気分や個人の快適域、タスクによって居場所を選択できるワークプレイスです。
- ・コンペ期間1カ月、設計期間5.5カ月の短期設計。それまで未経験の規模とスピード感の中で、お客様・構造設計や設備設計、作業所のチームメンバーが一丸となって竣工まで駆け抜けたプロジェクトです。短いながらも濃密な時間の中で、お客様の想いをぎりぎりまで汲み取り設計に反映させ、作業所と対話をしながらモノづくりを行いました。今までの経験を生かしながら3次元モデルを駆使し、スピーディな検討や合意形成を行い、多くの関係者をまとめていくプロセスを体験しました。
2021 -
他にない建築をつくりたいです。
- ・2024年5月現在では超高層複合ビルや巨大なデータセンター、小規模オフィスなど様々な規模・建築のプロジェクトを担当しています。
お客様が求めるニーズが複雑化・多様化していく中で、お客様が求める以上のものを提案し、敷地が持つ歴史やポテンシャルを最大限引き出すようなたった1つの建築を丁寧につくっていきたいと考えています。