構造の「かたち」を追求し、デザインの未来を切り拓く
齋藤悠磨|構造設計 (大学院工学研究科 都市・建築学専攻修了)
2007
入社・新社員研修
2008
東京本店設計部配属
ドームやシェル構造など、構造の「かたち」を表現した、自由な発想の構造設計を目指して入社します。
2012-2013
NOCO
独り立ちして構造設計を担当し、考え抜く醍醐味を味わいます。
- ・NOCOは銀座に建つ商業ビルで、都市建築の外装に木を使い、自然の豊かな質感により新しい価値観を創出するファサードデザインです。最上階は、開放的なルーフガーデンに庇が特徴的なスカイラインを形成しています。建築のデザインを自分の職能におとしこみ、この庇を軽やかに支えるための架構計画を試行錯誤して検討しました。
- ・庇の高さのスケールが大きく、通常の解き方では柱が太くなるため、確認申請ぎりぎりの終盤まで方策を練り、後ろに控える設備架台に水平力を持たせて柱には地震力を負担させないというアイデアを考え、直径約100mmのV字型の繊細な柱で庇を支えるデザインを実現しました。
- ・この時、構造のアイデアによって建築のデザインや空間が大きく変わることを実感し、考え抜く設計の醍醐味を知りました。
2016-2017
ハナマルキみそ作り体験館
さらなる構造設計の可能性を求めて新しい技術に挑戦します。
- ・人とは違う未来を切り拓きたいと、コンピュテーショナルデザインツールを身につけます。その結果、様々な形状の検討をスピード感をもって合理的に行えるようになり、特殊な形状のプロジェクトを担当しました。
- ・「ロッククリスタル」というデザインコンセプトのもと、日本アルプスの山並みと呼応する建築を目指して、アナログとデジタルの両面からの検討過程を建築設計者と一緒に共有しながら構造最適化を実現しました。
- ・RC壁を折り紙のように曲げるという特殊な構造を採用して苦労も多かったのですが、デザインと構造合理性のバランスの良い建物が実現できたと考えています。
2017-2018
EQ House
最先端のBIM技術を駆使し、スケジュール短縮に寄与してプロジェクトを推進します。
- ・EQ Houseはモビリティとリビングをつなぐ未来を具現化した建築であり、設計から施工までを通して、デジタル技術やロボティクスを活用した様々な先進的な取組みを行ったプロジェクトです。
- ・このプロジェクトは通常より短い期間で構造計算や設計図書を作成する必要がありました。そこで、設計と構造の協業をよりインタラクティブに行うことができるように、構造最適化や、BIMモデルの自動生成を行い、設計の変更に対する構造検討を大幅に効率化して、設計期間の終盤までデザインのブラッシュアップを続けました。
- ・施工者へもBIMモデルによる情報伝達を行い、設計の一部自動化や、設計から施工での連携や協力会社との協業に深く踏み込んで橋渡しをし、短期間でデザイン性の高い建物を実現しました。
- ・今後さらにスピーディーにお客様へ高い価値を創造して、デザインの未来を切り拓きたいと考えています。