構造アトリエでの経験を原点に、自由な発想で構造デザインの高みを目指す

髙山直行|構造設計(大学院建築学社会環境システム専攻修了)

2004

大学院修了

3年間のアトリエ系構造事務所勤務を経て入社しました。

  • ・構造アトリエ事務所では、国内外のコンペを中心に建築設計者と協業する過程から構造設計の進め方を学びました。幸運にも実施設計から工事監理に至るまで携わることができたプロジェクトでは、現地の職人さんとのやりとりの中で多くを教えてもらい、モノづくりの過程にも興味を持つようになりました。モノがつくられている現場により近い場所で構造デザインをしてみたい、より大規模なプロジェクトにもチャレンジしたいと考えるようになり竹中工務店に入社しました。

2007

入社・広島支店設計部配属

2007-2010

シェラトン広島

 

2009-2010

尾崎呉服店

2010

吹田スタジアムコンペ

2011

大阪本店設計部配属

入社後最初に、シェラトンホテル広島という大規模な再開発プロジェクトを担当します。

  • ・構造設計チームの諸先輩方の主導で、お客様に評価頂く最先端の技術提案を短期間でまとめ、それらを確実に設計図書に仕上げていきました。今まで経験したことのない そのスピード感に圧倒されました。また、設計課題の解決を図るために、実大実験をもとにデバイス開発を同時に行うなど、このプロジェクトを通して設計施工における構造設計の醍醐味を知ることができました。

2016-2018

デサント大阪R&D
センター

構造設計者自らが積極的にデザインに関わることの楽しさを学びます。

  • ・よりよい作品をつくるためには、構造設計者が設計企画段階から監理業務までしっかり関わっていくことが重要だと感じています。幸いにもデサントR&Dセンターでは、プロジェクトに最初から最後まで主体的に関与することができました。「速いものは必ず美しい」というお客様のブランドスピリットをもとに、構造架構にもその考えが宿るデザインを提案し、それを実現できたことで、大きな達成感を得ました。
    また、この場で生まれた新たなスポーツウェアは東京オリンピックの選手に提供される予定となっており、将来の歴史的な瞬間の誕生に少しでも貢献できたような誇らしさにも近い感覚も味わうことができました。

様々な人との出会いに刺激を受け、新しい構造デザインについて掘り下げて考えるきっかけを得ました。

  • ・大学との共同研究やワークショップ等を通して、学生時代とは違った形で大学と関わる機会を持つようになりました。特にAAスクール・竹中大工道具館との共同開催ワークショップでは、世界中から学生が集まり「伝統と革新」というテーマで新しい木造の塔のあ在り方について議論し、実際に製作を行いました。海外の学生と共に日本の伝統技術を再解釈し、職人の技と現代のデジタル技術を融合させることで新しい建築を生み出す瞬間を共有できたことは、今後の構造設計人生における大きな糧となりました。

構造設計者としてのやりがいの大きさを日々感じています。

  • ・構造設計は、供用年間に遭遇するであろう様々な災害に対して、人々の安全を守る重要な仕事です。また、それだけで大きく存在感のある構造体は、空間の在り方に大きく影響を及ぼすだけでなく、将来にわたって殆ど変更が効きません。責任重大ではありますが、その分やりがいもあります。構造技術の発展により、空間の自由度が増し、人々の生活が豊かになってきたことはいうまでもないと思います。
    今後もお客様の求める空間に応える“一歩先の構造デザイン”を目指して、主体的に作品づくりに関わっていきたいです。そして、これまでの経験を元に、若手に安心・安全な構造とよりよい空間を創造していく楽しさを伝えていければと思っています。