国内初 NET ZEB トップランナーを実現
— 執務しながらのネットZEB化改修 —

サステナブルデザイン|東関東支店

FEATURES01

地球規模で考えてひとつの建築をつくる

気候変動による気温の上昇が地球環境に深刻なダメージを与えているのは周知の通りです。従来のままのものづくりをしていけば、IPCC (気候変動に関する政府間パネル)第5次評価報告書「今後100年間の間で最も気温上昇するRCP8.5」のシナリオで2100年には約4度上昇すると予測されています。
2015年、COP21「パリ協定」で日本も温暖化ガス排出量の削減目標を設定することとなりました。当社でも2019年に、設計する建築や自社オフィス、作業所におけるCO2排出量を、2030年に2018年比で40%削減、2050年に100%削減することを目標値として公表しています。
私たちは現在ZEBを推進するとともに、カーボンポジティブ技術を探求し、持続可能な都市の実現をめざしています。

FEATURES02

ZEB (ゼロ・エネルギービル)東関東支店
ZEB化改修の「4つのコンセプト」

サステナブルデザイン普及のために開発した技術の集大成として、当社東関東支店社屋のZEB化改修を行いました。お客様の事業継続にも適用できることを実証するため、業務を継続し、快適性・知的生産性を確保しながら改修を進めました。環境配慮型建築として、使用するエネルギーを自ら生み出す次世代の建築「ZEB」は、カーボンニュートラルを目指すために早急な普及が望まれています。私たちはZEB化を進めるにあたり、技術はもちろん、ワークスタイル、エネルギーマネージメントなどを含めた4つのコンセプトを掲げました。

改修前後のエネルギー消費量実績比較

1. 快適性の考え方を変える
均質な温湿度制御ではなく、採光・通風の最大利用、放射環境や低湿度による快適性重視など、多様な環境要素を組合わせることにより快適性を向上させ、同時に熱負荷の大幅な削減を図ります

2. スーパー省エネビルをつくる
外装性能の向上、LED照明、放射空調、デシカント空調、地中熱直接利用、太陽熱直接利用等の先端技術導入に加え、最適制御やシェアリングにより化石燃料によるエネルギー消費量を最小化します

3. スマートな働き方を考える
執務者がワークごとに選択できる多様な環境設定のワークスペースを設け、知的生産性の向上を図ります

4. 災害に強くなる
最小限のエネルギーで建築を稼働でき、災害時にライフラインが途絶した場合でも、太陽光発電、蓄電池の活用によりオフィス機能を長時間維持できる高いBCP性能を備えます

FEATURES03

国内初 ZEB トップランナーの実現
竹中工務店 東関東支店 ZEB化改修

本改修では、既存ファサードを高断熱・高日射遮蔽性能を備えたファサードに進化させています。さらに自動制御自然換気口を新たに設けて既存トップライトの開閉自動制御化と連動させ、中間期には自然換気を積極的に取り入れ、そよ風を感じるオフィス空間を創出して消費エネルギーを削減しています。
地中熱・太陽熱利用の放射冷暖房、スマートフォン利用の人の体調に合わせたパーソナル制御などを採用して、ネットZEB (100%の削減)化を達成し、ASHRAEの2019年度のTechnology Award既存部門First Place Winnerを受賞しています。

田附兵夫

田附岳夫

川上大樹

川上大樹