「新しい鉄構事業」のために「鉄」の可能性に挑戦するワークプレイス

ワークプレイスプロデュース|三栄建設鉄構事業本部新事務所

FEATURES01

事業拡大に伴う、
働く環境改革のはじまり

三栄建設は、事業拡大に伴う社員数の増加に対応するため、鉄構事業本部を移転しました。新社屋には次の課題が求められました。
  1. シンボリックな社屋を最高難度の鉄骨加工・建方技術を駆使して実現し、社の技術力をアピールする。
  2. 社内の専門部署同士を多面的に結びつかせる。
  3. 社屋で働く社員が鉄の可能性を体感し、常に新しい加工技術への発想を得られる。
こうした社の要望・ビジョンに合致させるためボロノイ空間を3次元的に構成した空間が採用され、「床以外は水平垂直の無い」ダイナミックなワークプレイスづくりが始まりました。

従業員エントランス外観 : ⼯場側に開かれ、事務所とのつながりを⽣み出す

直方体をボロノイ分割

FEATURES02

新しい働き方と、働く空間の合致

ボロノイ空間の「⽔平・垂直がない連続性」「領域間の距離が最短になる」という特徴を働く場所として活⽤するため、⼊居部⾨とのワークショップを繰り返しました。部署の近接配置ではなく、さらにもう⼀歩進めて「⾃らが変化して強固に結びつくという」想いを込め、鉄⾻加⼯にまつわる「weld=溶接」というコンセプトを導きました。
このコンセプトを基に「働き⽅の類型」「集まり⽅の類型」を建物の各所に展開することで、⼈数規模や業務内容のバリエーションに幅広く対応できるワークプレイスの⾻格が⽣まれました。

FEATURES03

ボロノイ形状を主軸としたフルBIMプロジェクト

⾮常に複雑な形状の建築であり、設計の初期段階からBIM活⽤を重視したプロジェクトでした。
同じ敷地内に広⼤な加⼯場があるため、構造体のBIMデータをもとに鉄⾻を製作し、⼤型部材のままクレーンで建⽅作業に移⾏しました。センシングやAR技術も駆使しつつ、職⼈の⾼い技術による溶接で、⾼精度な架構が実現できました。
ワークプレイス計画もコンカレントに進⾏しました。BIMで空間形状や働き⽅に合わせた家具デザイン・レイアウトを検討し、ボロノイ形状の特注造作家具の製作に移⾏しました。

複雑なボロノイ形状の建築をBIMで設計

ワークプレイス計画も、BIMでコンカレントに進行

レーザー切断された部材を、職人の高い技術で溶接

ボロノイ分割に合わせ特注制作した執務デスク

FEATURES04

諸機能が連続するワークプレイスの誕⽣

お客様の⽬指す「働き⽅・集まり⽅」の実現のために、ボロノイ空間の特徴を最⼤限に活かしました。斜めの壁で構成された空間同⼠が、緩やかな⾼低差で結びつくことで、フロアを超えて移動しやすく、視覚的な⼀体感が⽣まれるワークプレイスが誕⽣しました。
オープンキッチンやトイレなどの⽣活サポート機能もボロノイ形状にまとめ、吹抜け周りの上下動線と連続させることで、誰もが利⽤する⽇常動線の「ノード=結び⽬」として機能します。

コミュニケーションエリア : 階を超えて生まれるコミュニケーション

ボロノイ空間に配置された、パンチングメタル脚カウンター

執務室天井の鉄骨組手仕口を見せる

FEATURES05

ボロノイ空間が⽣み出した、
新しい鉄構事業のワークスタイル

新しいオフィスにより、⼊居者から次のような声が寄せられ、新事務所のワークスタイル変⾰にもつながっています。
  1. フロア間の視認性が⼤きく向上し、実交流の機会が⼤幅に増え、物理的にも⼼理的にも、会社全体の⾵通しがよくなり⼀体感が感じられる。
  2. 内勤メンバー、外勤メンバーでのチームワークが容易になり、知識連携やスピード向上につながる。
  3. 特注デスクの形状により、チームの⼈数変化にも簡単に追従することが可能になった。
  4. リモート会議で背景に写るワークプレイスの姿が、対外的な打合せの活発化に寄与している。
  5. 特に海外へのリクルート活動に好影響を与えている。

ボロノイ分割されたデスクのある執務席

段床のある会議室

食堂出入口はラウンジとして執務も可能

鉄骨部材でゲスト待合家具を作成

平山 朋史

篠 直人