耐火集成木材「燃エンウッド®」がショウルームや教育施設に用途拡大~ATグループ本社地区再開発計画(北棟)と横浜商科大学高等学校を受注~

2014年6月12日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(大阪市)は、2011年に開発した耐火集成木材「燃エンウッド®」を適用したプロジェクトを、愛知トヨタをはじめとするトヨタ系販売会社を中心とした事業会社の純粋持株会社である株式会社ATグループ(名古屋市)と横浜商科大学高等学校(横浜市)からそれぞれ受注しました。
ATグループは北棟(愛知トヨタ ショウルーム)の天井の梁に、横浜商科大学高等学校は実習棟の図書室と校史室の柱・梁に「燃エンウッド」を採用します。今回の適用で、これまで大型商業施設「サウスウッド」(横浜市都筑区、2013年10月竣工)やオフィスビル「大阪木材仲買会館」(大阪市西区、2013年3月竣工)に使われてきた「燃エンウッド」が、ショウルームや教育施設に用途拡大しました。

北棟(愛知トヨタ ショウルーム)

北棟(愛知トヨタ ショウルーム)

横浜商科大学高等学校実習棟

横浜商科大学高等学校実習棟

「燃エンウッド」は、純木の「荷重支持部」、モルタルと木で構成された「燃え止まり層」、純木の「燃え代層」の3層で構成され、事務所や商業施設の実現に必要なスパン9mに対応した柱・梁など構造部材用の耐火集成木材です。市街地に建設される大規模建築物などは、建築基準法により耐火建築物とすることが求められるため、一般的な木造の柱・梁による建設が困難でした。
耐火と構造を融合した新たな木材現しの耐火集成木材の開発と、それを建築に適用するための周辺技術を合わせて提案することで、大規模木造建築を実現しました。
これにより、環境負荷の低減に配慮したすぐれた製品・サービスを表彰する「第9回エコプロダクツ大賞」のエコプロダクツ部門農林水産大臣賞(2012年)、学術・技術・芸術などの進歩に寄与する優れた業績に贈られる「日本建築学会賞(技術)」(2014年)を受賞しています。
今後も政府の進める公共建築物等の木造化に寄与するとともに、大規模木造建築の普及・展開に貢献していきます。

■ATグループ本社地区再開発計画(北棟)

ハイブリッド車をはじめとする自動車の環境時代にふさわしい新しい本社ショウルームとして"木のショウルーム"を実現。大梁に「燃エンウッド」を採用。

工事概要

建築主 株式会社ATグループ
建物用途 ショウルーム、会議室、等
建築地 名古屋市昭和区高辻町
階層 地上4階
建築面積 1,940.70m2
延床面積 4,321.31m2
設計・施工 竹中工務店
工期予定 2014年2月~2015年2月

■横浜商科大学高等学校

暖かみのある建物(木造校舎)を建てたいというニーズに応え、「燃エンウッド」を図書室と校史室の柱・梁に採用。

工事概要

建築主 学校法人横浜商科大学高等学校
建物用途 学校
建築地 横浜市旭区白根7丁目1-1
階層 地下1階、地上4階
建築面積 649.56m2
延床面積 1,989.28m2
設計・施工 竹中工務店
工期予定 2014年5月~2015年3月