大阪ビジネスパークにおける電気自動車等のバッテリーを活用した電力供給システムに関する技術実証実験の開始について

2014年7月1日
MID都市開発株式会社
関西電力株式会社
株式会社日建設計総合研究所
株式会社竹中工務店
株式会社アイケイエス
大阪ビジネスパーク開発協議会

上記6社は、大阪ビジネスパーク(以下、OBP)内において、企業が所有する電気自動車(以下、EV)、プラグインハイブリッド車(以下、PHV)のバッテリーを活用し、国内初となる5台のEV・PHVが同時に充放電できる機器や、EV・PHVによるエネルギー負荷制御に繋がる新たなエネルギーマネジメントシステムを開発するため、電力供給システムの技術実証事業(「OBP『V2X』プロジェクト※1」)を進める協定書を平成25年11月に締結いたしました。

この度、充放電機器やエネルギーマネジメントシステムの開発が完了するなど、この実証実験の準備が整ったことから、7月1日より、OBP内に立地する松下IMPビルにおいて、電力供給システムの技術実証実験を開始しました。

この実証実験では、

  1.  ・EV・PHVの充電時間帯の操作※2によるビルの負荷平準化
  2.  ・EV・PHVからの放電によるビルの電力のピークカット効果
  3.  ・災害などに伴う停電発生時を想定した、EV・PHVからの放電によるビル内の防災拠点やエレベーターへの電力供給の有効性について、確認してまいります。

今後、技術実証実験を進める中で、機器およびシステムの改善やビジネスモデルの検討を進め、地域単位で最適なエネルギーマネジメントを実現できる仕組みの構築を目指してまいります。

  • ※1OBP『V2X(ブイツーエックス)』プロジェクト
    Vehicle(ヴィークル:自動車)to Xの略称であり、‘X’は、オフィスビル、マンションなど使用用途の広がりを意味する。
  • ※2EV・PHVの充電時間帯の操作
    ビルの電力消費量、移動中のEVの位置情報、電池残量等を監視し、EVが充放電するタイミングを指令するとともに、EVの充放電の予約管理および時間帯別の充放電量に従って課金を行い、充電負荷の平準化やビルの電力のピークカットを行うもの。

■「OBP『V2X』プロジェクト」の概要

事業期間 平成25年度から平成27年度まで
実施者 MID都市開発株式会社 関西電力株式会社 株式会社日建設計総合研究所
株式会社竹中工務店 株式会社アイケイエス 大阪ビジネスパーク開発協議会
事業概要 【技術開発:平成25年度実施済み】
  1. (1)EV充放電器(国内初)
    種類の異なる5台のEV・PHVを同時に充放電でき、災害時に伴う停電発生時には、エレベーター等への電力供給が可能な充放電器を開発
  2. (2)EV用エネルギーマネジメントシステム・予約課金システム
    ビルの電力消費量、移動中のEVの位置情報、電池残量等を監視し、EVが充放電するタイミングを指令するとともに、EVの充放電の予約管理および時間帯別の充放電量に従って課金を行い、充電負荷の平準化やビルの電力のピークカットを行うシステムを開発
【技術実証および分析・評価:平成26~27年度】
  1. (1)松下IMPビルに充放電器やエネルギーマネジメントシステム・予約課金システムを導入
  2. (2)EVへの充電料金・EVからの放電料金の単価変動による、EVの充電負荷の平準化および車両バッテリーの使用によるビルの電力のピークカット効果を検証
    ※実証実験で使用する車両…リーフ 4台、ミニキャブミーブ 3台
  3. (3)災害発生に伴う停電を想定し、電力供給源を系統電力からEVのバッテリーに切り替え、ビル内の防災拠点やエレベーターに電力供給を行い、その有効性を検証

■技術実証イメージ

EV充放電器による同時充電・同時放電
EV充放電器による同時充電・同時放電
実証実験で使用するミニキャブミーブ
実証実験で使用するミニキャブミーブ
実証実験で使用するリーフ
実証実験で使用するリーフ