(仮称)吹田市立スタジアム作業所でマルチコプターを活用した管理業務を実践
2015年3月16日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:宮下正裕)は、(仮称)吹田市立スタジアム作業所でマルチコプター(小型の無線操縦ヘリ)を活用した工事の日常管理業務の効率化を図っております。
同スタジアム建設工事においては、基礎のPC化やスタジアム躯体の柱・梁のPC化により省人化工法を進めておりますが、地上工事のスタジアム躯体工事、大屋根設置工事においては足場を設置しない工法にて作業を進めてまいります。これらの作業状況を管理するため、大きな敷地に恵まれた当工事では“空”という空間においてマルチコプターを活用することで、日常管理の効率化を図っております。
現在、作業所では躯体工事がほぼ終了し、大屋根設置工事を開始しておりますが、大屋根設置後の管理においても、管理者がすぐに行けない箇所の状況をマルチコプターによる映像で確認するなど活躍の場を増やしたいと考えております。
マルチコプターを活用した管理業務の例
1)工事記録撮影での活用
縦160m 横210m 高さ40mの巨大なスタジアムを鳥瞰できる隣接建造物はありません。
敷地が広大で安全も確保できること、撮影用のヘリコプターに比べ、近接撮影や天候不順による撮影延期、撮影の許認可手続等に対して自由度が高いことから工事記録の鳥瞰撮影に活用しています。
2)品質管理・安全管理での活用
躯体工事における柱・梁のPC化により作業床・足場も必要最低限での作業となっています。また、同時並行的に作業が行われていることから、管理者は、多くの作業場所を均一に管理する必要があります。作業場所への移動効率も検討し、マルチコプターによる映像で作業(品質管理・安全管理)の確認や、安全事項の伝達を行っています。
3)大屋根設置工事の管理業務
緑豊かな敷地に計画され、設置工事の始まるスタンドの大屋根では、鳩をはじめとする鳥対策や枯葉などによる樋の状況確認などの維持管理が必要となってきます。これら作業の安全性確保や効率化にマルチコプターを活用していきます。
4)夜間警備での活用
GPS機能のある当マルチコプターに巡回ルートの位置データを覚えさせることにより、人手が不足する夜間巡回警備に活用、また、広大なスタジアム内での異常事態発生時の状況確認に発進することで早期の情報入手を行います。
(仮称)吹田市立スタジアムの工事概要
建築主 | スタジアム建設募金団体 |
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建築地 | 吹田市千里万博公園内 |
コンストラクションマネジメント | 株式会社 安井建築設計事務所 |
設計施工 | 株式会社 竹中工務店 |
建築用途 | 観覧場(4万人収容) |
工期 | 2013年12月1日~2015年9月30日 (予定)全体工期22ヵ月 |
構造・規模 | RC造(在来+PC)・S造 6階建 |
建築高さ | 40.33m |
建築面積 | 24,712m2 |
延床面積 | 66,355m2 |
敷地面積 | 90,065m2 |