国内初「一時避難エリアの活用により歩行困難者等の避難安全性を高めた超高層分譲住宅」を実現
2015年4月14日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:宮下正裕)は、55階建ての「ザ・パークハウス 中之島タワー」(事業主:三菱地所レジデンス株式会社、住友商事株式会社、京阪電鉄不動産株式会社、株式会社アサヒプロパティズ)において、分譲住宅では国内で初めて、「一時避難エリアの活用による歩行困難者等の避難誘導計画」の建築防災計画評定を取得しました(2014年10月)。
これは火災時における歩行困難者等の水平避難及び垂直避難の安全性を高めることを目的としたものです。
■水平避難【一時避難エリア設置による安全対策】
当建物は、非常用エレベーターと特別避難階段が設置されており、各階2か所の乗降ロビー兼付室を一時避難エリアと設定。当エリアには、歩行困難者等が一時的に待機するスペースを確保しています。また、耐火性能を有する壁および特定防火設備で区画され、防災センターと相互連絡可能な通話装置の設置により、待機状況等を連絡することが可能です。
■垂直避難【非常用エレベーターを利用した避難誘導対策】
歩行困難者等の一時避難エリアから避難階への避難方法として、①階段避難、②消防隊による救助に加え、当建物では、「非常用エレベーターを利用した避難誘導」を可能としました。
現在、火災時における避難は階段利用が前提とされています。しかし、高層住宅の供給が増加する中、入居される歩行困難者等の階段避難が課題となっており、当建物では、防災評定委員会による審議の結果、一定の要件を満たす場合に限り、非常用エレベーターによる避難誘導計画の承認を得ました。これにより、一時避難エリアに待機した歩行困難者等に対して、消防隊到着までの間、管理スタッフ等による非常用エレベーターを利用した避難誘導が可能となります。
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