L字形に配置された建物を一体の免震構造とする「竹中Vフレーム免震構造」を2物件に初適用

2015年6月24日
株式会社竹中工務店

国内トップクラスの免震マンションの設計・施工の実績がある竹中工務店(社長:宮下正裕)は、L字形一体構造の「竹中Vフレーム免震構造」(特許出願済み)を開発、大阪市北区の高層マンション「ロジュマンタワー梅田」「ファインクォーターシティ」に採用しました。
本開発の竹中Vフレーム免震構造は、L字形に配置された建物を一体の免震構造とすることで、2棟間にエキスパンションジョイントを設けることなく、一体の建物とするものです。

竹中Vフレーム免震配棟

竹中Vフレーム免震配棟

従来のV形配棟

従来のV形配棟

竹中Vフレーム免震構造では、L字形の建物全体を一体として、地震時の建物の揺れを小さくします。さらにL字形建物の要となる接続部をより強固にして地震力をスムーズに伝達させることで、2棟間をつなぐエキスパンションジョイントや可動金物をなくすことができ、コーナー部分において魅力的な角住戸を生み出し、多彩な住戸計画を実現することができます。

角住戸計画例
角住戸計画例

板状マンションは南向きと東向きにL字形に配置し、住戸に豊かな採光・通風・眺望を確保できるよう計画する場合が多くあります。この場合、住棟を2棟に分けてそれぞれを独立した建物として設計するのが一般的です。地震発生時には、各棟が別々に動くので、建物がぶつかったり、ねじれたりしないように2棟の間にはエキスパンションジョイントを設け、50~60cm程度のクリアランスの確保が必要になります。さらに各棟を免震建物とした場合は非常に大きなクリアランスが必要となります。開発した竹中Vフレーム免震構造ではL字形建物が一体として動き、エキスパンションジョイント部分の床段差処理や止水処理などが不要となり、外観的にもすっきりしたデザインとなります。

地震時の建物動き
地震時の建物動き

竹中Vフレーム免震構造の採用事例

建物名称 ロジュマンタワー梅田
建築主 MID都市開発 株式会社
住友商事 株式会社
建築地 大阪市北区
建物用途 共同住宅
階数 地上 21階・塔屋 2階
構造種別 鉄筋コンクリート造
建物高さ 63.80m
設計・監理 株式会社竹中工務店
施工 株式会社竹中工務店
竣工年月 2015.4
建物名称 ファインクォーターシティ
建築主 京阪電気鉄道株式会社
京阪電鉄不動産株式会社
建築地 大阪市北区
建物用途 共同住宅
階数 地上 20階・塔屋 1階
構造種別 鉄筋コンクリート造
建物高さ 約60.00m
設計・監理 株式会社IAO竹田設計
株式会社竹中工務店
施工 株式会社竹中工務店
竣工年月 2014.3

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