吸引捕虫機「バグキーパー」の採用件数が200台突破~建物の防虫性能を高める竹中工務店の「防虫エンジニアリング」~

2015年6月29日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)では、食品・医薬製造施設や電子デバイス生産施設など、防虫の必要性が高い施設での対策技術の一つである「バグキーパー」の採用台数が200台を突破しました。
当社はこれまでIPM(総合的病害虫管理)※1の見地から、人と環境に配慮した防虫技術の開発を推進してきました。従来、昆虫が建物に侵入する際には薬剤による殺虫が一般的でしたが、薬剤を使用しない最適な防虫対策として2010年に「バグキーパー」を開発しました。また、2014年には持ち運びにも便利な省スペース型の「バグキーパーmini」を発売。“前室”設置の難しい生産施設の出入口や、既存施設に向けた防虫設備として展開してきました。
今回、「バグキーパー」の開発から5年を前に、「バグキーパー」「バグキーパーmini」の採用台数が200台を突破しました。

  • ※1薬剤の使用を極力抑え、多様な防除手段を効果的に組み合わせることによって虫の生息数を許容できる範囲に抑え、衛生的な環境を維持する管理手法。

「バグキーパー」の技術概要

  1. 誘虫蛍光灯から照射する紫外線で、主にハエなどの飛来虫に有効。
  2. 薬剤を使用せず虫の防御が可能で、人や環境に優しい。
  3. 捕獲した虫の処分や誘虫蛍光灯の交換などのメンテナンスが容易な構造。
  4. 40W誘虫蛍光灯の「バグキーパー」と、20Wの「バグキーパーmini」を展開。
  5. 実証実験の結果、一般的な粘着テープ式捕虫機の約10倍の捕虫効果を確認。
バグキーパー バグキーパーmini
外形寸法 600×450×1980mm 300×250×995mm
誘虫光源 直管40W形 誘虫蛍光灯 直管20W形 誘虫蛍光灯
騒音 54dB 58dB
重量 約55㎏ 約15㎏
消費電力 約150W(AC100V電源使用) 約50W
定価 420,000円 240,000円

竹中工務店の「防虫エンジニアリング」
近年製品の安全・安心に注目が集まるなかで、異物混入の原因となる建物への虫の侵入には細心の注意が必要です。当社では2001年に防虫研究のための専用施設を技術研究所に設置するなど、建設会社としては最も早くから施設の防虫対策に取り組んできました。
飛来虫に有効な「バグキーパー」に加えて、歩行虫に有効な「バグバンパー」を開発。更に、2013年にはシートシャッターに防虫機能を付加し、左右に開口部の高さに合わせたバグキーパーを内蔵した「バグシールド」を開発し、建物の防虫性能を高める研究を推進してきました。
竹中工務店では、「防虫エンジニアリング」と呼ばれる独自のエンジニアリング技術を用い、また適切に組み合わせることによって、食品・医薬製造施設をはじめとする施設の抱える課題に対して、安心・安全強化につながる解決策を建築的アプローチから提供していきます。

参考

搬出入口の防虫設備「バグシールド」

建物に侵入してしまった飛来虫を吸引捕獲しつつ、虫の通り道となりやすい床面の左右端に内側から外側に空気を排気することによって、歩行虫の侵入を防ぎます。

2014年超モノづくり部品大賞 「生活関連部品賞」受賞

昆虫忌避部材 「バグバンパー」

建物開口部に設置することで、安全性の高い昆虫忌避成分「エトフェンプロックス」と断面の「虫返し構造」により歩行虫の侵入を阻止します。

2010年超モノづくり部品大賞 「ものづくり生命文明機構理事長賞」受賞

「バグキーパー」と「バグシールド」の製造・販売は日本エアーテック株式会社(TEL03-3872-6611)が行います。
「バグバンパー」の製造・販売は株式会社ニックス(TEL045-221-2001)が行います。