国産材を用いたLVL※1耐震壁をRC造建物の耐震補強に国内初適用
2015年7月2日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:宮下正裕)は、武庫川女子大学文学2号館(兵庫県西宮市:1971年竣工)の耐震改修工事の実施にあたり、LVL耐震壁接着工法※2による耐震補強を国内で初めて鉄筋コンクリート(RC)造建物の耐震補強工事に適用しました。
木質耐震壁は、木という特性を活かした人と環境にやさしい耐震補強です。学校建築をはじめ、ホテル、病院などに相応しい工法です
- ※1LVL(Laminated Veneer Lumber:単板積層材)
丸太を図のように3mm程度の厚さにかつら剥きした単板の、繊維方向を揃えて積層、接着した木質建材。国産からまつや国産あかまつの間伐材を利用して作ることができます。 - ※2木質耐震壁接着工法として特許出願済み
LVLの製造方法
LVL耐震壁接着工法は、当社が2014年11月に一般財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した耐震補強工法です。LVLパネルをエポキシ樹脂でRC造の骨組内に固定する工法で、40mm程度の厚さの薄くて軽量なパネルを家具のように施工できる点が特徴です。鉄骨ブレース接着工法と同程度の補強性能を有する工法でありながら、低騒音・低振動、短工期・ローコストを実現します。木材はその重量のおよそ半分が空気中の二酸化炭素から作られた炭素でできており、地球温暖化対策にも貢献します。
木質材料によるメリット
武庫川女子大学文学2号改修工事の概要*
LVLを活用した木質耐震壁接着工法を適用することで、居ながらできる耐震補強を実現しました。お客様からのご提案で、木質耐震壁に「この壁は皆さんの大切な命をまもる木造の耐震壁です」という思いを記したパネルも設置させていただきました。
建物名称 | 武庫川女子大学文学2号館 |
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建築主 | 学校法人 武庫川学院 |
建物用途 | 大学(講堂) |
階数 | 地下1階・地上5階・塔屋1階 |
建物高さ | 20.0m |
延床面積 | 5,448.57m2 |
構造種別 | 鉄筋コンクリート造 |
建物竣工年 | 1971年 |
耐震改修 設計・監理 |
株式会社竹中工務店 |
耐震改修 工事施工 |
株式会社竹中工務店 |