ZEB化普及に向けた「高断熱ファサード」を開発~外皮の断熱性能を従来の2.7倍に~

2015年11月13日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)はYKK AP株式会社(社長:堀秀充)と共同で、断熱性能の高いビルの外皮を実現する「高断熱ファサード」を開発中、2016年2月末を目標に実用化を目指します。
「高断熱ファサード」は、従来の標準的なビルの外皮(アルミフレームサッシとLow-eガラスを想定)と比べて断熱性能が2.7倍高いことが確認されました。
さらに、内蔵するブラインドにより日射を遮蔽することで、年間を通じた外皮からの熱負荷を半減できることをシミュレーションで確認しています。
1年を通じて寒暖差の大きい日本でZEB化を普及させるには、外皮の断熱性能を高めることが不可欠です。建物の省エネルギー化に資する「高断熱ファサード」によりZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化を促進していきます。

「高断熱ファサード」の概要

「高断熱ファサード」は、「外側ユニット」と「内側ユニット」で構成されています。「外側ユニット」は、アルミフレームとブラインドを内蔵した2枚のガラスのからなり、このブラインドで季節や時間に応じて日射を反射します。
「内側ユニット」は、木質材料や樹脂を使用した断熱フレームで、フレームを通じて伝わる熱を遮断します。

高断熱ファサードの構成
高断熱ファサードの構成

当技術は従来のアルミフレームサッシとLow-eガラスに内ブラインドを取り付けたファサードと比べて省エネルギー性能を高め、快適な環境を提供します。また、内側ユニットのみ後付けすることで、断熱性能を高めるリニューアルにも対応可能です。
当社では、建物の省エネルギー化に資する要素技術を組み合わせていくことで、ZEBと快適性を両立する『ウェルネスオフィス』、BCPの強化、それらを統合するデザインを目指します。

  • 本システムの開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の平成26年「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の助成を受けて行いました。