ハワイのリゾートホテル内で野菜の栽培・運営管理を検証~レストランで新鮮野菜が宿泊客に好評~

2016年5月9日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)は、米国ハワイ州カウアイ島に所有・経営するリゾートホテル「グランドハイアット カウアイ リゾート&スパ」で、レタスなど葉物野菜の栽培施設「グランドハイアット カウアイ ガーデン」を設置し、1年間にわたりホテルレストランのニーズに合った栽培・運営管理の検証を行いました。栽培した野菜は、ホテルのレストランで宿泊客へ提供し好評を得ています。

  • 施設保有:Kawailoa Development LLP(竹中工務店100%出資関連会社)
    ホテルオペレーター:Hyatt Hotels Corporation

「グランドハイアット カウアイ ガーデン」はテニスコート1面の広さがあり、レタスを週に約1600株収穫でき、ホテル内6つのレストランに供給しています。ホテルでは、以前はレタスを島外より輸送しており、鮮度が落ちるなどの課題がありましたが、当ファームを設置することにより新鮮なレタスを提供することが可能となりました。また、レタスの収穫ツアーをホテル内のアクティビティの一つとして活用しています。

栽培・運営管理に当たっては、ハワイ大学の指導を受け、ホテルのシェフも入って、栽培数や栽培システムの計画を進めました。また、カウアイ島の気候に合ったレタスの品種を5種類選定し、さらにこの1年間で、新鮮さ、色合い、香り、苦みがない、やわらかい舌ざわりなど、シェフのニーズに合った品質になるよう栽培期間の最適化を行いました。今後、栽培品種を増やしていくことを視野に入れ、レタス以外の葉物野菜の試験栽培も行っていきます。

グランドハイアット カウアイ ガーデンの概要

収穫開始 2015年2月初旬
設置面積 約300m2(テニスコート1面分)
栽培期間 育苗後3週間
生産能力 約1600株/週
栽培システム NFT方式の水耕栽培
(※NFT:Nutrient Film Technique:
薄膜養液流下方式)
「グランドハイアット カウアイ ガーデン」における収穫ツアーの様子

「グランドハイアット カウアイ ガーデン」における収穫ツアーの様子

当社では、「グランドハイアット カウアイ リゾート&スパ」での取り組みを活かし、農と食を融合した空間コンセプトを「シェフズガーデン®」として展開していきます。日本国内のホテル、商業施設、医療福祉施設などにおいて新鮮で安心できる野菜を安定供給し、活き活きと育つ野菜を間近に見ながら食事ができる癒しの空間を提案していきます。

「シェフズガーデン」のイメージ図

「シェフズガーデン®」のイメージ図