Steel Ivy®工法(スクエアタイプ)」の性能証明を取得~美観・使用性に優れた外郭耐震補強工法~

2017年12月12日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)は、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁による外郭補強「Steel Ivy工法(スクエアタイプ)」について一般財団法人日本建築総合試験所の性能証明を平成29年10月19日に取得しました。
「Steel Ivy工法(スクエアタイプ)」は、建物外周へ強固な耐震フレームを設けることにより耐震性能を確保するとともに、リズミカルに並んだ「垂直方向の補強S柱」と「水平方向のRC梁」が特徴的な美しいファサードを実現します。建物にとって重要な耐震性能と美観の双方を両立する外郭耐震補強工法です。(図1)

図 1 補強後

本工法では、既存躯体(梁)の外部に補強(RC)梁を接続し、さらにその外側に補強S柱を設け、強固な外郭フレームを形成します。(図2)

図2 工法概要
図2 工法概要

既往の耐震補強工法と比較し、本工法の利点として

  1. 耐震性を向上させると同時に外観デザインによる建物の魅力再生を図れる
  2. 外郭補強フレーム補強のため補強後の建物内部や外周部近傍の使用性への影響がほとんどなく、建物を使用しながらの施工が可能である*ことが挙げられます。(表1)
表 1 耐震補強比較
※当該工法の適用については、建物の耐震性能と構造の現況を調査した上で提案させていただきます。

南海地震・東南海地震など、巨大地震の発生が懸念される中、短期間で、既存建築物の耐震性を向上することが急務になっています。「Steel Ivy工法」の性能証明取得により適用建築物が建築物耐震評価を受ける際の審査が簡略化されるため、審査期間の短縮が可能となり耐震補強完了までの工期短縮につながります。

Steel Ivy工法の適用例

大通りに面した建物のBCP対応とファサード更新の取り組みとして、Steel Ivy工法を採用しました。繊維業を営むお客様の事業とリンクする布を織りなすような美観に優れた外観と耐震性能の向上を実現しました。

建物名 ニッケ四ツ橋ビル
建築主 日本毛織株式会社
建築用途 貸事務所
規模 地上10階 搭屋3階
敷地面積 883.53m2
延床面積 7,523.92m2
最高高さ GL+31.59m(搭屋除)
構造種別 RC造、杭基礎