軟弱地盤における基礎工事の省人化・短工期化を実現する「W埋込工法」を開発~「ららぽーと名古屋みなとアクルス」に初適用~
2018年10月9日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:宮下正裕)は、液状化が懸念される軟弱地盤における基礎工事の省人化・短工期化を実現する「W埋込工法(特許出願済み)」を開発し、「ららぽーと名古屋みなとアクルス」に初適用しました。
「W埋込工法」は、基礎フーチング※1内に柱脚と杭頭をともに埋め込み直接つなぎ合わせる工法です。軟弱地盤における従来工法は、RC造の基礎梁と杭基礎を基礎フーチング内の杭頭補強筋によってつなぎ合わせるため、基礎工事が複雑化され、施工性が悪く手間がかかりましたが、この複雑さを回避することにより、省人化・短工期化を実現します。500個所の基礎を施工する「ららぽーと名古屋みなとアクルス」の基礎工事においては、作業員数を約50%削減、工期を約20%短縮しました。
さらに本工法は、鉄骨柱が基礎梁内部に埋め込まれているため、柱から鉄骨梁を出すことができ、基礎梁を鉄骨化する場合にも活用が可能です。
従来工法
当社はこれまでに、杭基礎工法として、「竹中杭頭半剛接工法」、「竹中コンパクトパイルキャップ®工法」を活用してきました。今後は軟弱地盤を中心に省人化・短工期化が求められる基礎工事へ、本工法のさらなる活用を目指します。
- ※1基礎フーチング:
建物の基礎において、地面中に埋め込まれた底辺部分。地盤面の下に埋め込むことで基礎全体を水平方向に安定させ、地盤の支持力を高める。
安全性の検証
本工法の安全性を確認するために、技術研究所にて1/2スケールの架構実験を行いました。大地震時を想定した大きな力が作用した場合にも安定した挙動を示し、従来工法に対して約15%のエネルギー吸収能力を向上できました。
「ららぽーと名古屋みなとアクルス」建築概要
建物名称 | ららぽーと名古屋みなとアクルス |
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建築主 | 三井不動産株式会社 |
建物用途 | 商業施設他 |
階数 | (店舗棟)地上4階建 |
建物高さ | (店舗棟)約21.1m |
延床面積 | (店舗棟)約124,700m2 |
構造種別 | 鉄骨造 |
設計・施工 | 株式会社竹中工務店 |
工期 | 2017年4月~2018年8月 |