平成30年度(第81期)決算概要 及び 次期業績見通し
2019年2月28日
株式会社竹中工務店
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景として設備投資が増加し、個人消費についても持ち直しが続くなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
建設業界においては、公共投資が高い水準を維持し、民間設備投資も増加基調にあり、経営環境は堅調に推移しました。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革を推進しつつ、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めました。
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高が1 兆3,536億円余(前連結会計年度比4.5%増)、損益面では、建設コストの上昇や一部の大型工事における受注競争激化の影響もあり、建設事業において工事利益が減少したことから、営業利益が850億円余(前連結会計年度比21.2%減)となりました。経常利益が939 億円余(前連結会計年度比18.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は636 億円余(前連結会計年度比16.0%減)となりました。
当社においては、売上高が1 兆429 億円余(前事業年度比3.6%増)、営業利益が692 億円余(前事業年度比25.3%減)、経常利益が776 億円余(前事業年度比21.8%減)、当期純利益は515億円余(前事業年度比21.5%減)となりました。
当連結会計年度における当社グループの連結業績(連結法49 社+持分法15 社=計64 社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。
1.決算概要
連結、単体ともに増収・減益
主たる項目の実績額と前期増減率の状況は下表の通り。
- ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
- ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。
2.次期業績見通し
次期(平成31年12月期)の業績見通しは以下の通りです。
国内の建設市場は、企業収益の改善等を背景に設備投資に持ち直しの動きがみられ、都市部での再開発事業の進展や防災意識の高まりも要因となって、民間需要は全体として底堅く、公共投資にも支えられて概ね堅調に推移しています。一方で、慢性的な労働力不足の懸念など予断を許さない状況が続いています。
海外においては、米中貿易摩擦による影響や欧州における政治体制の不透明感による影響に留意する必要があるものの、総じて堅調に推移しています。都市・インフラ建設等の建設需要は東南アジアを中心に引き続き底堅く、経済のボーダレス化や企業のグローバル化の進展に伴い、高度な建設ソリューションを世界各地で安定的に供給することが求められています。
このような状況下において当社グループは、更なる安全・安心技術やエネルギー有効活用技術を建築を含む様々な社会システムの構築に活かし、「まちづくり総合エンジニアリング企業」に成長することを目指して、まちづくりを通して人々が明るく豊かに暮らすためのサステナブル社会の実現に貢献していきます。
(1)連結業績
(2)単体(個別)業績