2019年度(第82 期)決算概要 及び 次期業績見通し

2020年2月28日
株式会社竹中工務店

当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産の一部に弱さがみられる一方で、堅調な企業収益を背景に設備投資が緩やかに増加し、個人消費についても持ち直しが続くなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。
建設業界においては、公共投資、民間設備投資ともに高い水準を維持しており、経営環境は堅調に推移しました。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革を推進しつつ、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めました。
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高が1 兆3,520 億円余(前連結会計年度比0.1%減)、損益面では、売上総利益は前連結会計年度並みとなりましたが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益が802 億円余(前連結会計年度比5.7%減)となりました。経常利益は895 億円余(前連結会計年度比4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益等を計上したことにより、689 億円余(前連結会計年度比8.3%増)となりました。

当社においては、売上高が1 兆538 億円余(前事業年度比1.0%増)、営業利益が664 億円余(前事業年度比4.1%減)、経常利益が752 億円余(前事業年度比3.1%減)、当期純利益は599 億円余(前事業年度比16.1%増)となりました。

当連結会計年度における当社グループの連結業績(連結法51 社+持分法15 社=計66 社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。

1.決算概要

連結は減収・増益、単体は増収・増益

主たる項目の実績額と前期増減率の状況は下表の通り。

  • ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
  • ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。

2.次期業績見通し

次期(2020年12月期)の業績見通しは以下の通りです。

国内の建設市場は、企業収益の改善や都市部での再開発事業の進展、また防災意識の高まりも要因となって、概ね堅調に推移しています。一方で、慢性的な労働力不足の懸念など予断を許さない状況が続いています。
海外においては、米中貿易摩擦による影響や欧州における政治体制の不透明感による影響に留意する必要があるものの、総じて堅調に推移しています。都市・インフラ建設等の建設需要は東南アジアを中心に引き続き底堅く、経済のボーダレス化や企業のグローバル化の進展に伴い、高度な建設ソリューションを世界各地で安定的に供給することが求められています。
このような状況下において当社グループは、更なる安全・安心技術やエネルギー有効活用技術を建築を含む様々な社会システムの構築に活かし、「まちづくり総合エンジニアリング企業」に成長する事を目指して、まちづくりを通して人々が明るく豊かに暮らすためのサステナブル社会の実現に貢献していきます。

(1)連結業績

(2)単体(個別)業績