建設現場向けアプリ「位置プラス®」シリーズの外販を本格化~全国の建設現場で働く職員・作業員等の業務時間削減、生産性向上を目指す~

2020年3月24日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)は、全国の建設会社と協力会社を対象に、建設現場で働く職員・作業員等の業務時間削減、生産性向上に貢献するアプリ「位置プラス®」シリーズの外販を本格化させます。
当社は、2019年6月にグループ会社の朝日興産(社長:岡田恒明)を通じ、レンタル会社1社を窓口とする本シリーズの外販を開始しました。この度、新たに2社のレンタル会社が窓口として加わり、全国の建設現場に向けた更に強固な販売・サービス体制を構築しました。

外販を本格化させるのは、職員や高所作業車の位置を探索できる「位置プラス®探」(2016年開発)、撮影した写真の位置をデジタル図面上に自動で紐付けできる「位置プラス®写」(2017年開発)、高所作業車の予約管理を行える「高車予約」(2018年開発)の3つのアプリで、これまで当社の手掛ける約30カ所の建設現場にも適用してきました。
建設現場向けアプリ「位置プラス®」シリーズは、建設現場における職員・作業員等の人手不足の解決を目指して開発した、人や高所作業車等の位置を記録し、各種の管理業務に活用できるアプリです。Bluetooth Low Energy(BLE)ビーコン※1を建設現場の仮設照明等に取り付け、フロアの図面等の簡単な登録を行うだけでGPSが届かない屋内でも位置認識が利用可能になります。

  • ※1:Bluetooth Low Energy(BLE)ビーコン:低消費電力の近距離無線技術を利用したBLE信号の発信機。

当社は今後、外販を本格化させる3つのアプリについて大幅な機能追加を行うとともに、その他のニーズを取り入れた新規アプリの開発を目指します。また、建設現場内で位置情報を取得できる「位置プラス®」シリーズの特徴を生かし、アプリで取得した各情報をBIMへ出力する連携機能等も順次追加していきます。

「位置プラス®」シリーズの概要

「位置プラス®探」

建設現場内の高所作業車や作業員の位置を把握するアプリです。本アプリは、BLEビーコンを用いた発信機を建設機械に取り付け、作業所員の現場巡回時に携帯端末から自動で建設機械の位置情報を収集する仕組みになっています。送られた位置情報は、携帯端末上に保存されている建設工事用の作業所内平面図に映し出されます。

位置プラス探

「位置プラス®写」

携帯端末で撮影した工事写真を、デジタル図面上に自動的にプロットして一括管理するアプリです。撮影された工事写真は撮影位置、撮影日時、撮影者名、撮影時に入力されたコメント等の情報と合わせてサーバー上に保存されるため、写真データを現場内でリアルタイムに共有できます。本アプリを建設現場へ導入した結果、作業指示にかかる時間を、従来のデジタルカメラと紙図面を用いて行う方法と比べて43%、携帯端末で市販の野帳アプリ※2を利用する方法と比べて33%削減しています。

  • 2野帳アプリ:サーバー内に保存された建設現場の種々の図面を携帯端末で閲覧できメモ等を残せるアプリ。
位置プラス写

「高車予約」

大型建築現場で数多く使用される機械である高所作業車の予約を簡単に実行できる予約管理アプリです。高所作業車の利用・予約状況をリスト形式で閲覧することができるため、いつでもどこでも最新状況の確認が可能になります。また、「位置プラス®探」の位置認識手法を活用することにより、作業場所の近くにある高所作業車をデジタル図面上からも予約できます。本アプリを建設現場へ導入した結果、高所作業車の予約・配車・返却にかかる時間を約70%削減することができました。また、予約が空いている高所作業車が明確になったことで、遊休高所作業車の返却を行い、延べ借入台数を約15%削減することができました。

高車予約