2020 年度(第83 期)中間決算概要 及び 当期業績見通し

2020年9月7日
株式会社竹中工務店

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が経済活動に支障をきたし、企業収益の急激な縮小と不透明感から極めて厳しい状況にあります。個人消費についても飲食・宿泊等を中心に大幅に減少してきた影響もあり、総じて厳しい景況が続いております。
建設業界においては、公共投資は堅調に推移した一方、民間設備投資は企業の業況感の悪化に伴い消極的な動きが広がりつつあり、経営環境は今後も予断を許さない状況にあります。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革を推進しつつ、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めましたが、前中間連結会計期間に比して、受注高、売上高および売上総利益ともに減少しました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績は、売上高が前中間連結会計期間比1.7%減の6,325 億円余、損益面では、建設事業において工事利益が減少したことなどから、営業利益が前中間連結会計期間比47.8%減の220 億円余となりました。経常利益は前中間連結会計期間比46.0%減の259 億円余、親会社株主に帰属する中間純利益は前中間連結会計期間比52.4%減の184 億円となりました。

当社においては、売上高が前中間会計期間比1.0%増の5,032 億円余と前年並みを維持したものの、営業利益が前中間会計期間比42.5%減の200 億円余、経常利益が前中間会計期間比39.4%減の247 億円余、中間純利益は前中間会計期間比39.7%減の207 億円余と減益になりました。

当中間連結会計期間における当社グループの連結業績(連結法51 社+持分法15 社=計66 社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。

1.中間決算概要

連結は減収・減益、単体は増収・減益
主たる項目の実績額と前中間期増減率の状況は下表のとおり。

  • ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
  • ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。

2.当期業績見通し

当期(2020年12月期)の業績見通しは以下のとおりです。

国内の建設市場においては不透明感が強まっており、一部で工事計画中止または延期などが発生していることから、実体経済の落ち込みによる設備投資の減少が懸念されるなど、厳しい状況が続くとみられます。また開発事業においても、休業や宿泊需要の減少により、長期的に影響を受ける可能性があります。
特に海外においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が非常に大きく、ヨーロッパやアジア圏など各地域によって直面する情勢が異なるため、各拠点ごとに対応を進めていきます。
その中で、当社グループは事業を推進するにあたり、内・外勤を問わず、事業に関わる全ての人々とご家族の健康・安全を守ることを第一と考え、この創業以来受け継がれてきた当社の基本姿勢をもって、お客様の事業に最大限貢献するとともに、従業員と協力会社の方々の生活基盤を守るべきとの観点から、新型コロナウイルス感染症が拡大する状況下において、「最大限の感染予防を講じたうえで業務を継続する」という基本方針のもと、業務や工事を継続し、今後も事業の推進に取り組んでいきます。

(1)連結業績

(2)単体(個別)業績