2020年度(第83 期)決算概要 及び 次期業績見通し

2021年2月26日
株式会社竹中工務店

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が社会経済活動に支障をきたし、企業収益の大幅な減少と先行きの不透明感から依然として厳しい状況にあります。個人消費についても、長引く外出自粛による影響は大きく、飲食・宿泊を中心に大幅に減少するなど、総じて厳しい景況が続いています。
建設業界においては、公共投資は堅調に推移した一方、民間設備投資は企業の業況感の悪化に伴い減少傾向にあり、経営環境は今後も予断を許さない状況にあります。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革の実現を目指しながら、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等の活動を推進したものの、前連結会計年度に比して、受注高、売上高及び売上総利益ともに減少しました。
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高が1 兆2,377 億円余(前連結会計年度比8.5%減)、損益面では、建設事業において工事利益が減少したことなどから、営業利益が397 億円余(前連結会計年度比50.4%減)となりました。経常利益は469 億円余(前連結会計年度比47.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は305 億円余(前連結会計年度比55.7%減)となりました。

当社においては、売上高が9,710 億円余(前事業年度比7.9%減)、営業利益が348 億円余(前事業年度比47.6%減)、経常利益が429 億円余(前事業年度比42.9%減)、当期純利益は304 億円余(前事業年度比49.1%減)となりました。

当連結会計年度における当社グループの連結業績(連結法51 社+持分法13 社=計64 社)及び当社単体の業績は以下の通りです。

1.決算概要

連結、単体ともに減収・減益

主たる項目の実績額と前期増減率の状況は下表の通り。

  • ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
  • ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。

2.次期業績見通し

次期(2021年12月期)の業績見通しは以下の通りです。

新型コロナウイルスの感染拡大は世界経済に深刻な影響を及ぼしており、景気の先行きは未だ不透明な状況です。建設市場においても経営環境の不透明さが増す中で、建設投資の縮小により各地域における競争が一段と激しくなるなど、厳しい状況が続くとみられます。また開発事業においても、宿泊需要の減少により、長期的に影響を受ける可能性があります。
特に海外においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が非常に大きく、ヨーロッパやアジア圏など各地域によってその度合が異なるため、各拠点ごとに対応を進めていきます。引き続き当社は、健康・安全の確保がすべてに優先されることを前提に、お客様の事業に最大限貢献するとともに、従業員と協力会社の方々の生活基盤を守るべきとの観点から、コロナ禍における基本方針を「最大限の感染予防を講じたうえで業務を継続する」として、今後も事業の推進に取り組んでいきます。

(1)連結業績

(2)単体(個別)業績