2021年度(第84期)中間決算概要 及び 当期業績見通し
2021年8月27日
株式会社竹中工務店
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束が依然として見通せない中、一部で企業収益改善の動きがみられたものの、景気動向は先行き不透明な厳しい状況にありました。個人消費についても、度重なる緊急事態宣言の発出を受け、飲食・宿泊を中心に弱さがみられ、総じて厳しい景況が続きました。
建設業界においては、公共投資が底堅く推移した一方で、企業の慎重な投資姿勢が継続したことから民間設備投資は減少傾向が続きました。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革の実現を目指しながら、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等の活動を推進した結果、前中間連結会計期間に比して、受注高、売上高は減少したものの、各利益項目は概ね前年並みを確保しました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績は、売上高が前中間連結会計期間比5.8%減の5,960 億円余、損益面では、建設事業において一部の子会社の工事利益が改善したものの、販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益が前中間連結会計期間比3.8%減の212 億円余となりました。経常利益は前中間連結会計期間比6.7%増の276 億円余、親会社株主に帰属する中間純利益は前中間連結会計期間比3.1%増の190 億円となりました。
当社においては、売上高が前中間会計期間比6.4%減の4,709 億円余、営業利益が前中間会計期間比30.2%減の139 億円余、経常利益が前中間会計期間比17.5%減の203 億円余、中間純利益は前中間会計期間比29.9%減の145 億円余と減益になりました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績(連結法51 社+持分法13 社=計64 社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。
1.中間決算概要
連結は減収・増益、単体は減収・減益
主たる項目の実績額と前中間期増減率の状況は下表のとおり。
- ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
- ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。
2.当期業績見通し
当期(2021年12月期)の業績見通しは以下のとおりです。
日本経済は、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発出等の影響を受けて、当面は一定の経済活動の抑制を余儀なくされることが想定され、経営環境は予断を許さない状況にあります。
国内の建設市場においては公共投資が堅調に推移している一方、感染症拡大の影響による景気の不透明感を反映して、民間設備投資は減少傾向が続いています。海外においては、一部で経済活動の正常化に向けた兆しがみられるものの、ワクチンの接種状況や活動制限の緩和状況に地域間のばらつきがあり、当面注視していく必要があります。
このような状況下において、当社グループは、コア事業である国内建設事業を中心に技術革新や生産性向上により持続的安定経営を目指すとともに、ステークホルダーとの対話を続けながら社会課題解決に向けた新領域での事業展開を進め、まちづくりの全てのステージに最良の品質とソリューションを提供し、社会に貢献していきます。