建設現場向けアプリ「位置プラス®」シリーズの新ラインアップ「レンタル品管理」を開発~台車や仮設照明などレンタル品の管理にかかる手間とコストを削減~
2021年11月01日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、人手不足の解消を課題とする建設業界において、建設現場の業務効率化を進めるアプリ「位置プラス」シリーズの新ラインアップとして、レンタル品を総合的に管理できる「レンタル品管理」(特許出願済)を開発しました。グループ会社の朝日興産(社長:岡田恒明)を通じて2022年5月より外販を開始する予定です。元請けゼネコンがレンタル会社から借り受ける台車、ポンプ、コード、電動工具、仮設照明、立馬などのレンタル品をアプリに登録し、レンタル品の貸出先や在庫、位置情報を管理することで、元請、協力会社、レンタル会社それぞれの管理時間を低減するとともに、レンタルコストも削減できます。
建設現場では、数多くのレンタル品を元請けゼネコンがレンタル会社から一括で借り受け、日々の作業に応じ協力会社に個別に貸出管理しています。これらのレンタル品管理業務は、レンタル品や協力会社の多さから、厳密な発注管理や早期返却によりレンタルコストを削減しようとすると、管理工数が上昇して手間がかかるという点に課題がありました。
新開発の「レンタル品管理」は高所作業車やフォークリフトなど大型の重機を除く建設現場内のレンタル品をアプリで一元管理し、各機能によってレンタル品の①在庫確認、②位置探索、③棚卸、④巡回記録、⑤返却を手軽に実施できます。
これらの機能により、レンタル品の管理時間は最大86%の削減を、レンタルコストは約10%の削減が期待できます。
本アプリの機能と特長
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①在庫確認
現場内のレンタル品を種類や協力会社で絞り込み、フロアごとに集計して表示できます。
レンタル品の適正数量管理を補助し余剰発注の抑制を図ります。 -
②位置探索
現場内のレンタル品を探す手間を削減します。位置を知りたいレンタル品を検索して絞り込み、その所在位置を平面図上に表示します。位置情報の取得は、位置プラスの位置認識機能と連携しており、ビーコンによる自動での位置取得や、QRコード読み取り時におけるモバイル端末の位置紐づけを利用することが可能です。必要に応じてレンタル品にビーコンを取り付けることにより、QRコードを読み込まなくてもオンタイムでレンタル品の位置が確認できます。 -
③棚卸
現場内のレンタル品の存在確認を実施し、滅失などの記録をつけることが可能です。ある時点のレンタル品のリストに対し、「未確認」「確認済」「滅失」のステータスを登録し、CSV出力する機能を備えています。後述する巡回記録の機能を活用しレンタル品のステータスを変更できるため、棚卸の手間を削減できます。 -
④巡回記録
現場内を巡回しながら、モバイル端末でレンタル品に取り付けたQRコードを読み取ることで、レンタル品の所在更新が簡易に実施できます。レンタル会社が貼り付けているQRコードもそのまま利用可能です。 -
⑤返却
レンタル会社担当者のメールアドレスを登録しておくことで、返却レンタル品リストと引取場所の地図が入った返却依頼メールをアプリから送信できます。
導入効果の試算
当社試行現場での導入効果のヒアリング結果をもとに、仮想の約100,000㎡の新築工事作業所(工期18カ月・元請け工事担当10名)を想定し、本アプリ適用前後での管理時間およびレンタルコストの差分を試算しました。本試算では、レンタル会社から借り受ける品目のうち、高所作業車やフォークリフトなど大型の重機を除き、協力会社へ個別に貸し出す品目を集計しています。
管理時間の削減効果
元請けゼネコン職員は、レンタル品の早期返却のための場内遊休品探索および突発的にレンタル品を探す時間が大幅に減少し、業務時間が最大で86%の削減となりました。協力会社職長は、自社管理品の棚卸に要する時間が減少することで、13%の業務時間削減となりました。
レンタルコストの削減効果
工期中盤から現場内の巡回を週1回に増やし、早期返却を促すことで、工期全体のレンタルコストに対し、約10%の削減効果を確認できました。
今後の展望
本アプリは、既に外販を進めている「位置プラス」シリーズの新ラインアップとして、グループ会社の朝日興産を通じて、2021年度内に当社向けのサービス提供を、2022年度初頭に社外向けのサービスモニターを、2022年5月に社外向けのサービス提供を開始する予定です。当社は今後も、建設現場向けアプリの展開を通じて、建設業全体の生産性向上・魅力向上に貢献していきます。
元請けゼネコン職員は、レンタル品の早期返却のための場内遊休品探索および突発的にレンタル品を探す時間が大幅に減少し、業務時間が最大で86%の削減となりました。協力会社職長は、自社管理品の棚卸に要する時間が減少することで、13%の業務時間削減となりました。
工期中盤から現場内の巡回を週1回に増やし、早期返却を促すことで、工期全体のレンタルコストに対し、約10%の削減効果を確認できました。
今後の展望
本アプリは、既に外販を進めている「位置プラス」シリーズの新ラインアップとして、グループ会社の朝日興産を通じて、2021年度内に当社向けのサービス提供を、2022年度初頭に社外向けのサービスモニターを、2022年5月に社外向けのサービス提供を開始する予定です。当社は今後も、建設現場向けアプリの展開を通じて、建設業全体の生産性向上・魅力向上に貢献していきます。