低炭素型コンクリート「ECMコンクリート®」のCO2排出削減により「J-クレジット制度」の認証を取得

2022年3月15日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)は、高炉スラグを多く含む低炭素型コンクリート「ECMコンクリート®」を適用したオフィスビルにおいて、国(経済産業省、環境省、農林水産省)が運営する「J-クレジット制度※1」を活用し、コンクリートによるCO2排出削減量を売買などが可能なクレジットとして活用できる認証を受けました。

  • ※1)J-クレジット制度
    省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量をクレジットとして国が認証する制度です。本制度により創出されたクレジットは、経団連カーボンニュートラル行動計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。

今回クレジットの認証を取得したのは、NEDOプロジェクトの共同開発者である日鉄高炉セメント株式会社の本社ビルです。地下躯体部分をCO2削減に資する「ECMコンクリート」に置き換えたことによる、CO2排出削減量64トン分について、クレジットを取得しました。

当社では今後も、「J-クレジット制度」を通じて、「ECMコンクリート」をはじめ様々なCO2削減技術についても、積極的なクレジットの取得と活用を進めていきます。
また、環境技術や省エネ技術を積極的にお客様に提案することによって、持続可能な社会づくり・まちづくりを実現するとともに、持続可能な開発目標(SDGs)及び2050年カーボンニュートラルの到達目標の達成にも貢献していきます。

◆建築概要

日鉄高炉セメント本社ビル
日鉄高炉セメント本社ビル
建築地 福岡県北九州市
設計施工 竹中工務店
延床面積 1,966.34㎡
ECMコンクリート使用量 419㎥(基礎)
構造/規模 RC/地上3階
竣工年月 2020年7月

ECMコンクリートの概要

ECMコンクリート®は、セメントの60~70%を、鉄鋼を製造する際の副産物である高炉スラグの粉末に置き換えることで、コンクリート由来のCO2排出量を6割削減できるコンクリートです。ECMセメントの構成成分を最適化することで、ひび割れの原因となる乾燥収縮を低減し、酸・塩に対する劣化抵抗性を高め、高品質・高耐久性を両立しています。

ECMセメントの材料構成