位置プラス®「高車管理」のキーレスシステムを開発～大阪市内の建設現場にて実証試験を完了し、鍵の管理手間の大幅削減を確認～

竹中工務店（社長：佐々木 正人）は、東海理化（社長：二之夕 裕美）、東海理化クリエイト（社長：林 茂）、レンタルのニッケン（社長：南岡 正剛）と共同で、位置プラス®「高車管理」のキーレスシステム（以下、本システム）を開発しました。
位置プラス「高車管理」は、当社が開発した高所作業車（以下、高車）の位置把握や予約等を行う業務アプリで、他社も含めて幅広く利用されています。今回さらに当アプリの予約機能と東海理化のデジタルキー^※1を連動することで、高車鍵のスマートフォンアプリでの解錠が可能となり、元請会社・協力会社の鍵管理手間を大幅に削減します。
大阪市内の建設現場にて実証試験を完了し、現在本システムの実用化に向け供給体制を構築しています。本システムは、国内の建設現場で運用されている22種類の高車に取付け可能です。

本システムは、建設現場への搬入前に高車の鍵部分に予め取付ける「外付けキーレスデバイス」と、建設現場内で高車管理アプリの予約機能と連動して解錠信号を送信できる「解錠システム」で構成されます。「解錠システム」は、「高車管理」アプリの予約機能とデジタルキーを連動させ、予約者のスマートフォンのアプリを通じてBluetoothの解錠信号を送信します。「外付けキーレスデバイス」は、解錠信号を受け付けて解錠の制御を行います。

今後は「外付けキーレスデバイス」はレンタルのニッケン、高車管理アプリと連動する「解錠システム」は竹中グループで同アプリの導入運用支援サービスを提供する朝日興産を通じて、2022年9月頃から全国の建設現場に提供を開始する予定です。
当社は、建設現場向けアプリの展開により、建設業全体の生産性向上・魅力向上に貢献していきます。

近年需要が増えている物流倉庫や、生産施設、商業施設などの建築工事では、内装・設備工事の足場として多くの高車を使用します。元請会社は、高車をレンタル会社から一括で借り受け、日々、使用する協力会社を割り当てる配車を行い、さらに、配車に合わせて、高車鍵の貸出、返却管理業務を行います。当社は、2021年に高車の位置や予約等を統合的に管理できるアプリ「高車管理」を開発し、元請ゼネコン職員と協力会社職長の配車に関わる業務を効率化してきましたが、鍵の貸し出し・返却業務には手間がかかっていました。高車鍵のデジタル化は、現場からの要望が強い分野でしたが、レンタル会社が保有する高車のメーカー・機種は多数あるため、これらに対応するキーレスシステムの開発は難易度が高く、実現できていませんでした。

当社が施工する大阪市内の建設現場において、2022年3月から4月にかけて本システムの実証試験を実施しました。当社職員は、高車鍵の返却状況の管理が不要になる等30分/日の業務削減効果を、協力会社職長は、高車鍵の貸し借りに伴う手間が不要になり15分/日の業務削減効果を確認できました。また、本システムを用いると解錠操作の履歴をアプリで確認できるため、稼働率の向上が期待されます。