2022年度(第85期)中間決算概要 及び 当期業績見通し
2022年8月29日
株式会社竹中工務店
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され、企業収益及び個人消費は持ち直しの動きがみられましたが、ウクライナ情勢の長期化、国際金融市場の動向などにより、依然として不透明な状況にありました。
建設業界においては、公共投資は堅調を維持し、民間設備投資も企業の業況感の改善傾向を受けて持ち直しつつある一方で、原材料価格の高騰などの影響を受けて、経営環境は厳しい状況が続きました。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、抜本的生産性向上と働き方改革の実現を目指しながら、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等の活動を推進した結果、前中間連結会計期間に比して、受注高、売上高は増加したものの、各利益項目は減少しました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績は、売上高が前中間連結会計期間比6.8%増の6,363億円余、損益面では、工事利益が減少した影響により、営業利益が前中間連結会計期間比24.5%減の160億円余となりました。経常利益は前中間連結会計期間比18.0%減の226億円余、親会社株主に帰属する中間純利益は前中間連結会計期間比8.4%減の174億円余となりました。
当社においては、売上高が前中間会計期間比1.2%増の4,767億円余、営業利益が前中間会計期間比54.5%減の63億円余、経常利益が前中間会計期間比12.0%減の179億円余、中間純利益は前中間会計期間比12.9%増の164億円余となりました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績(連結法50社+持分法12社=計62社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。
1.中間決算概要
連結は増収・減益、単体は増収・増益
主たる項目の実績額と前中間期増減率の状況は下表のとおり。
- ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
- ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。
2.当期業績見通し
当期(2022年12月期)の業績見通しは以下のとおりです。
新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に緩和され、感染症対策と経済活動の両立により国内景気が回復基調にあるものの、金融政策が及ぼす景気への影響や国内外のサプライチェーンの混乱、ウクライナ情勢など、世界的な経済・社会情勢を引き続き注視する必要があります。国内建設市場は、原油高や資材価格高騰による建設コストの増加を受け、大型工事を中心に厳しい競争環境にあります。国内開発事業においては、宿泊需要の減少、オフィス空室率の上昇及び賃料の下落は継続しており、今後も長期的に影響を受ける可能性があります。
このような状況下において、当社はグループ全体で多岐にわたる専門性と技術力、マネジメント力を発揮できるよう、経営資源の強化・拡充と人材・技術・デジタル化推進などへの必要な投資を進め、社会とお客様にとって最良のパートナーを目指します。激しい環境変化に対して柔軟に対応しながら、揺るぎない経営理念のもとにサステナブル社会の実現に向けて今後も事業の推進に取り組んで参ります。