燃エンウッド®CLT耐力壁を単身者向け社宅「警固竹友寮」に初適用
2023年4月25日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、2020年10月に2時間耐火の耐力壁として国土交通大臣認定を取得した「燃エンウッド®CLT耐力壁*1」を、都心部の耐火木造建築物として計画された自社の単身者向け社宅「警固竹友寮」に初適用しました。
「燃エンウッドCLT耐力壁」は、耐震部材であるとともに建物の自重を支え建物を構造的に守る役割を果たす壁です。更に、遮音仕様*2・外壁仕様の認定を取得済みで、燃え代層には、スギ、ヒノキ、カラマツをはじめとしたJAS規格に適合するすべての木材での「木現し」が可能です。
当プロジェクトでは、燃エンウッドCLT耐⼒壁と告⽰1時間耐⽕CLTパネル*3との併⽤による柱不要のCLT壁式構造を採用しました。更に、床構造にRCフラットスラブ工法*4を組み合せることで、遮⾳・振動性能を向上するとともに、壁配置の⾃由度向上とロングスパン化を実現しています。
燃エンウッドCLT耐力壁の構造性能・防耐火性能を活かした利用により、高い防耐火性能が求められる都心部において、開放的な木質空間を有する耐火木造建築を実現することができました。
- *1耐火集成木材「燃エンウッドCLT耐力壁」を開発
~燃え止まり型の耐火構造耐力壁としては日本初の国土交通大臣認定を取得~
https://www.takenaka.co.jp/news/2021/02/01/ - *2耐火集成木材「燃エンウッドCLT耐力壁」(遮音仕様)を開発
~集合住宅・宿泊施設等、界壁の遮音性能が必要な建物への適用が可能~
https://www.takenaka.co.jp/news/2021/09/04/ - *3強化石膏ボード21mmの2枚張りで被覆したCLTパネル
- *4梁を設けず床を架けることができる鉄筋コンクリート造の無梁版工法
建物概要
計画地 | 福岡市中央区警固2丁目 |
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用途 | 共同住宅(20戸)・事務所 |
階数 | 地上5階 |
延床面積 | 919.69m2 |
構造種別 | 木造(CLT壁式)+RC構造 |
耐火種別 | 耐火構造 |
工期 | 2022年2月~2023年2月 |
当プロジェクトは、令和3年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)に採択されました。
森林グランドサイクル® 活動
「森林グランドサイクル」とは、当社が考える「森林資源と地域経済の持続可能な好循環」を示します。木のイノベーション・木のまちづくり・森の産業創出・持続可能な森づくりの4つの領域からなり、これらを様々なステークホルダーと共に推進することで「キノマチ®*5」の実現に繋がると考えています。
当プロジェクトでは、当社社員が福岡県糸島市雷山研修林で糸島林研クラブ主催の糸島林業塾2022「材を活用する1日」間伐体験会に参加し、切り出した木材を加工して1階ギャラリーに家具として設置しました。
- *5まちと森がいかしあう関係が成立した地域社会
木造技術のシリーズ展開
当社は「燃エンウッド」シリーズとして、柱・梁・耐力壁を開発してきました。「KiPLUS®(キプラス)*6」シリーズ、「T-FoRest®」シリーズを加えた3シリーズで木による付加価値向上技術として展開し、中高層木造ハイブリッド建築の普及、国産木材の活用に取り組むとともに、脱炭素社会の実現に貢献していきます
- *6木による付加価値向上技術「KiPLUS」を新たに展開
~木造技術のシリーズ展開により、中高層木造ハイブリッド建築に貢献~
https://www.takenaka.co.jp/news/2022/07/03/
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