軽油代替燃料「リニューアブル・ディーゼル燃料」の採用に向けた実証実験を開始~工事で使用する軽油を切り替え、CO2削減を目指す~

2023年4月27日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)は、伊藤忠エネクス株式会社(社長:吉田朋史)と協業し、CO2排出削減のための代替燃料である「リニューアブル・ディーゼル燃料(以下、RD)」の採用に向けた実証実験を開始します。本実証実験は、伊藤忠商事株式会社と伊藤忠エネクス株式会社が調達したRDを、2023年4月から当社が手掛ける大阪・関西万博関連工事で使用する建設重機等に採用するもので、重機等にRD燃料を使用した際のエンジンへの影響についての検証を目的に実施します。

RDは、食料と競合しない廃食用油や廃動植物油等を原料として製造される燃料です。芳香族を含まないため燃焼時の煤が減少するという特徴があります。使用時には、植物が成長する際に吸収したCO2を排出するため、カーボンニュートラルな燃料として期待されています。また、RDは軽油燃料のエンジンを改造することなくそのまま使用できるため、車両への追加投資が不要です。

RDを使用した実験中の発電機
RDを使用した実験中の発電機

現在、RDを使用した際の保証が一部の重機メーカーに限定されていることが課題となっています。そのため、当社は、大阪・関西万博関連工事で軽油を使用する建設重機等メーカー(日立建機株式会社、株式会社タダノ)とレンタル会社(株式会社アクティオ)と連携し、RDの採用に向けた実証実験を開始します。
当社は、この実験データを参加メーカーと共有することでRDの普及・展開につなげたいと考えています。

当社は、工事において排出されるCO2のうち、約75%を占めるスコープ1に分類される軽油をRDに切り替えることで、CO2排出削減を目指します。竹中グループCO2削減長期目標を達成すべく、工事で用いられるエネルギーのグリーン化をはじめ、さまざまな取り組みを推進し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

  • スコープ1:燃料の燃焼など、自社から直接排出される温室効果ガスの排出量のこと。