快適性とデザイン性を兼ね備えたZEBをスピーディーに提案~「ZEB」実現に向けた設計ツール「ZEBIA」を開発~
2023年5月10日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、アメリカの建築環境コンサルティング事務所Loisos+Ubbelohde (※)と共同で、「ZEB」の検討に必要となるZEB設計ツール「ZEBIA(Zero Energy Building Integrated Analysis、ゼビア)」を開発し、あわせてZEB設計を効率的に実施する手引書となる「ZEB設計ガイドライン」を整備しました。4月より社内に全面導入し、使用を開始しました。
これにより、設計の初期段階で時間を要していたエネルギー消費量や快適性などの環境性能の検証期間が半分程度となります。また、お客様が求める条件を設計に適切に反映し、シミュレーションの結果を見ながらお客様と一緒に条件等を変更できるため、お客様に寄り添った提案が可能になります。
CO2排出量削減がお客様の事業目標の一つと位置付けられる中、当社は、お客様と一体となって「ZEB」の普及・拡大を図り、削減目標の達成に貢献していきます。
- (※)Loisos+Ubbelohde:UC Berkeley名誉教授のSusan UbbelohdeとGeorge Loisos主宰。カリフォルニアを拠点にする建築環境コンサルティング事務所。
「ZEBIA」の特長
自然エネルギーの利用を最大化させる検討、エネルギー削減や快適性の追求を並行して検討するなど、「ZEB」を達成するために必要となるツールが網羅されています。また、これらのツールがスピーディー、シンプル、かつパワフルに機能することで、お客様に寄り添った検討が可能になります。
1.スピーディー:デザイン検討と環境性能評価を同時に実行し、短時間で意思決定が可能
従来は、デザインの検討後に環境シミュレーションによる検証を行い、数週間の時間を要していました。本ツールは初期のデザイン検討と並行して環境シミュレーションを行うことで、半分程度の期間で性能を検証し、方針を決めることが可能になります。これにより、お客様のCO2削減目標への貢献度合いを早い段階から判断できます。
2.シンプル:お客様のニーズを反映したシミュレーションでZEBを達成
「ZEBIA」は、設計フローと手順を体系化した「ZEB設計ガイドライン」と共に活用します。計画に必要な条件が整備されたデータベースから選択する単純な操作で、設計に適切に反映していきます。お客様のニーズに応じ、インタラクティブに合意形成を図りながら「ZEB」を実現できます。
3.パワフル:複数のシミュレーションを同時に実行し様々なデザイン検討が可能
従来、個別に検討し、時間を要していた様々な検証を、検討パターンごとに類型化したテンプレートを使用することで即座に実行できるようになりました。例えば、敷地周辺の気象データを基にエネルギー消費量や光・温熱環境等を同時に検証することができます。これにより、快適でかつ、エネルギー性能に優れた建築を提案できます。
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