補強技術
-T-FoRest®シリーズ-
乱伐により荒廃した日本の山々を再生するため、半世紀前に植林された木々が成長し、伐採期を迎えています。今後、これらの森林資源を私たちの生活の中で活用し、経済活動の循環に取り組むことで、日本の森を安定的に維持することができます。
当社では、森林資源の循環“森林サイクル”の拡大に貢献する新しい木材の利用方法として、木質材料による耐震補強技術T-Forest®シリーズを開発・実用化し、“森林グランドサイクル®”に発展させていきます。
耐震補強技術「T-FoRest®」シリーズ
木のブレース「T-FoRest® Light」
集成材を使った“耐震ブレース”補強構法です。
鉄骨造のブレースとほぼ同等の強度を持っています。
集成材ブレースにPC鋼棒を内蔵させることで、ブレースに作用する「押す力」と「引張る力」を効率的に負担することができます。
木の耐震壁「T-FoRest® Wall」
木質パネルを使った“耐震壁”補強構法です。
鉄筋コンクリート造(RC造)の耐力壁とほぼ同等の強度を持っています。
木質パネル(CLTもしくはLVL)は建物のRC造の柱や梁に特別な接着剤で固定します。
CLTブロック耐震壁「T-FoRest® エストンブロック」
CLT製作時の余った材料(端材)を蝶々形のブロック(エストンブロック※)に加工し、そのブロックを接着しながら積み上げて、耐震壁を築く工法です。
ブロック1つの重さは4kg程度と軽量で扱いやすく、施工性に優れた工法といえます。
耐震補強で使用する木質材料と製造方法
従来のコンクリートや鉄に替わる第三の建設材料として、いま集成材・CLT・LVLなどのエンジニアリングウッドと呼ばれる新しい木質材料が注目されています。
T-FoRest®の主な受賞歴
2015 地球温暖化防止活動環境大臣表彰
2016 エコプロダクツ大賞(国土交通大臣賞)
2016 ウッドデザイン賞2016優秀賞(林野庁長官賞)
2016 プレストレストコンクリート工学会賞(技術開発部門)
2017 エンジニアリング功労者賞
適用事例
竹中工務店新倉竹友寮(2014年12月改修 T-FoRest® Wall)
武庫川女子大学文学2号館(2015年10月改修 T-FoRest® Wall)
有馬温泉太閤の湯・有馬きらり(2019年3月改修 T-FoRest® Light)
尾鷲市役所本庁舎(2021年3月改修 T-FoRest® Light、T-FoRest® エストンブロック)
関連ページ
関連リリース
2021.04.22 尾鷲ヒノキを活用した尾鷲市役所本庁舎の耐震改修工事が完了
2020.02.03 初採用の木造技術を多く採用した国内最高層の木造建築 単身者向け社宅「フラッツ ウッズ 木場」が竣工
2017.12.18 木質耐震ブレース(T-FoRest® Light)が新しくなりました
2016.12.07 木質パネルを用いた耐震補強技術T-FoRest® Wallの施工実施ライセンス契約締結 2016年11月より適用開始
2015.10.22 木質耐震ブレース(T-FoRest®Light)による改修工事の実施
2015.07.02 国産材を用いたLVL耐震壁をRC造建物の耐震補強に国内初適用
2014.12.24 スギ材CLT(直交集成板)をRC造建物の耐震壁として改修工事に国内初適用